貴方はどちらを選びますか【黄】

. ページ7

.





業績トップの"桃園 さとみ"さん。

僕が唯一苦手な人。


何にでも余裕そうにそつ無くこなしていく
そのスタイルに女でも男でも
惚れ惚れしちゃうとか、なんとか。


僕はそのいけ好かない系は嫌いなの。



まぁいいや、
さとみさんの話題でAちゃんに
話しかけちゃおう。

Aちゃん、きょとんとした表情してるし、
多分さとみさんのこと知らないんだと思う。






「ねぇねぇ、Aちゃん」

『なんですか？るぅとくん』

「さとみさん凄いですよね」

『あぁ…まぁ、そうですね…
人を倒す天才なのかもしれないですね…』

「ん？なんのはなししてる？」





人を倒す天才とか
よく分からないことを言い出した彼女に
僕は壮大に吹き出した。

いやいや、ゲームじゃないんだからw


多分だけど、
Aちゃんは少しズレの生じる人物なのかもしれない。




なんて思ってると、

僕の嫌いな上司がAちゃんに
話しかけているのを目撃した。

人を倒す天才だと思っている彼女は
自分も倒されるんじゃないかと、ビクつきながら
話している。


そんな所もまぁ可愛い。





でもまぁ、類は友を呼ぶ。

ズレてる人にはズレてる人が近寄ってくるのかもしれない。






「今から営業回るからお前も着いてこい！」














…………は？



.

.→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す