君が目覚めなくなってから【stxxx】

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【Side A】





みんなが盛り上がってきて、
お兄ちゃんもなーくんも酔っ払っちゃって
ジェルくんが暴れてるさとちゃんを止めてってしてる。
ころちゃんはそれを見て笑ってる。


ふふ、やっぱりお兄ちゃんたちは面白いなぁ。


遠くで車椅子に座って見てると
後ろから私の名前を呼ぶ声が聞こえた。



「Aちゃん！ちょっといい？」



るぅちゃんだ。


テラスのほうでグラスを片手に手招きしている。

月明かりで照らされてる、るぅちゃんの綺麗な山吹色の髪が
キラキラと輝いている。

なんかかっこいい。




『どうしたの？るぅちゃん』

「ん？いや…月が綺麗だね〜って。」

『ほんとだね〜！』

「……あの時守れなくてごめんね。」

『…大丈夫だよ！助けた子が生きてるならそれでいいし』

「優しいね、Aちゃんは。
そんなところを僕は好きになったのかもね。」



るぅちゃんが真剣な瞳でこちらを見てくる。

これは確実に告白なんだと思う。


めちゃくちゃ嬉しい。

こんなかっこいい人から告白されて
嬉しくない女の子なんていないと思う。





でも…





『私、るぅちゃんとはお友達でいたいんだ。』

「ふふ、そっか〜。」

『好きになってくれてありがとう…！』

「好きになれて良かった。こちらこそありがとう！」




私にはまだ恋愛は分からないから。

中途半端な気持ちでるぅちゃんとお付き合いするのは
やっぱり違うなって思って。




『るぅちゃん、もう戻る？』

「ん？んー、もう少しここで飲んでるよ。」

『そっか、先に戻るね！』



そう言って私はるぅちゃんをおいて
先に戻った。




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