君が目覚めなくなってから【stxxx】

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「るぅとくん！雪だよ！」



窓の外を指差して喜ぶころちゃん。

僕は"そうだね"ところちゃんに返すと
彼は満面な笑みで"雪だるま！"なんて言うから
可笑しくて笑ってみる。


今日はクリスマス。


恋人と過ごせる幸せな日なんて言うけど
生憎、僕には恋人がいない。
好きな人はいるんだけどね…



「るぅとくん！早く食べようよ〜
僕お腹すいちゃったよ〜」

「そうですね！」



本日の夕飯は鍋だ。
ここ最近冷えるから鍋にしたんだ。

まぁ案の定雪も降ってるから
これからもっと寒くなるんだろうな、なんて思うと
嫌気がさしてくる。


目の前で美味しそうに食べるころちゃんを見ては
僕は嬉しくて堪らない。

今日は僕が夕飯を作ったからね。

誰かに食べてもらうのって凄く嬉しい。
だから料理は好きなんだよね。



そういえば、莉犬はちゃんと食べてるだろうか。



前に見た時、腕も足も痩せ細って折れそうだった。

ちゃんと食べてるといいんだけど……




「莉犬くんのこと考えてる？」

「え！？」

「見てればわかるよ、そんな顔してる。」

「ころちゃんには隠せないね〜…」

「隠し事とかすんな。言ってんくないと困る。」

「ふふ、ありがとうございます。」




こういう時になるとツンツンしちゃう彼。

でも1口お肉を頬ばればもうお顔はデレデレ。

かわいいね。




この場に莉犬もいたら、
もっと楽しく食べれたんだろうな。


僕ところちゃんと莉犬は仲良しだからね。

きっと笑いが絶えない夕食だったと思う。





はぁ……







莉犬に会いたい…







そう思いながら僕はご飯を口に放り込んだ。




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