検索窓
今日:13 hit、昨日:13 hit、合計:72,064 hit

ページ7

私達はホテルの最上階へと向かって走っていた。

各隊の隊員は数名ずつ各階への配置をさせ、万が一桂が他の階に居たり逃げてくる場合に備えてある。

だが他の階に居るという確率はほぼ0%。

今までの経験上、そして勘がそう告げていた。

「藤堂隊長!もうすぐ最上階です!」
「了解!」

隊員の言葉に頷く、きっと居る。
桂はそこに居るはずだ。

バンッ

扉を開けて勢い良く中へと飛び込む。

「やはり来たか」

桂小太郎、彼は驚いた様子もなくそこに居た。

「よォ…散々追いかけっこしたんだ。いい加減飽きてきた頃合だと思ってなァ…今日は別の遊びといこーや」

土方さんは一歩前へと出て桂と向き合う。桂は「はぁ」とため息を吐いて同じ様に土方さんと向き合った。

「追いかけっこなんぞした覚えは無い。生憎俺は逃げる専門だからな、昔から追いかけっこには入れて貰えなかったんだ」

桂はそう言うと土方さんから視線を外して横目でその人の姿を捕らえた。

「な、銀時」

彼の視線の先、そこには銀髪の男が居た。

いつから居たの!?全然気付かなかった…

気配を消していたのか、銀時と呼ばれた男は独特の空気をまとって柱に背を預けていた。

「また随分と大量の軍隊引き連れて…良かったなヅラ。昔はぼっちだったのに今じゃ人気者じゃねーか。こんなに大量のヤローからモテるなんざ俺はご免だけどな」
「ヅラじゃない、桂だ。それに俺はぼっちでは無いぞ。確かに追いかけっこは入れて貰えなかったが隠れんぼなら最後までいつも残り、隠れるのが上手すぎて俺を見つけるのを諦めて皆帰って行ったぞ」
「完全に忘れられただけだろ」

二人は何やら話している様だが…この男も攘夷浪士、いや桂一派の仲間なのか。

「思い出話に花咲かせるたァ随分と余裕じゃねーか」

土方さんの言葉に二人は再度私達の方へと向いた。

「俺ァ(コイツ)の仲間になんざなった覚えはねーが…この状況じゃあ帰ってジャンプ読むのも難しそうだ」

銀髪の男は木刀を抜き私達へと構える。

「ヅラ、数分で片付けろ。俺は見てェ再放送のドラマがあんだ」
「ヅラじゃない、桂だ」

桂も刀を構えて私達を見据えた。

正気なのか、この二人は。これっぽっちの手勢で私達を相手取ろうと言うのか。

私達も随分と舐められた物だ。

「A、俺は桂を相手にする」
「土方さん!?一人で行くつもりですか!?」

私は思わず土方さんの顔を見た。

陸→←肆



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
77人がお気に入り
設定タグ:坂田銀時 , 土方十四郎 , 沖田総悟   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

月ヶ瀬ましろ(プロフ) - すももさん» ありがとうございます!!あの2人良いですよね、同志が見つかって私も嬉しいです!!! (2017年7月24日 0時) (レス) id: b30e496864 (このIDを非表示/違反報告)
すもも - とても面白かったです〜!私ものぶさぶ大好きです(≧∇≦)かわいいですよね!! あんまり二人の推し、居ないんですよね〜(つД`)ノ (2017年7月22日 17時) (レス) id: f8834efd1a (このIDを非表示/違反報告)
銀時豆(プロフ) - lying dollさん» そうでしたね(^^)気をつけます (2016年4月3日 12時) (レス) id: a770d2a664 (このIDを非表示/違反報告)
lying doll(プロフ) - 銀時豆さん» 気を付けてお帰り下さい〜お家に帰るまでが旅行ですよ( ˘ω˘ ) (2016年4月3日 10時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
銀時豆(プロフ) - lying dollさん» なんとか今の所持ちこたえてますσ^_^;明日あたり帰るかなという感じです(ー ー;) (2016年4月2日 21時) (レス) id: a770d2a664 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:lying doll | 作成日時:2016年3月20日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。