○2 ページ9
「変な男に捕まったもんだね」
「男運ないのはわかってたけどここまでだとは思わなかったの」
ふふって笑った大将を睨んで、またグラスに口を付ける。
「はい!いらっしゃい!!」
ガラガラと入口が開いて1人、客が入ってきた。
空いてるのは私の隣だけ。
藤「ここ、いいですか?」
「あ、はい。どうぞ」
置いてあったカバンを退けて、テーブルにもたれかかってた体を起こす。
何か、ちょっとイケメンじゃない?
しかもどっかで見たことあるような…
藤「顔になんか付いてます?」
「あ、いや、何でもないです。すみません…」
藤「ははっ、大丈夫です」
口元に手を当ててくすくす笑ったその人。
「この子、荒れてるから気を付けてね」
「ちょ、ちょっと大将…!」
初めて会った人に言うことじゃないよ〜…
恥ずかしくて死にそう…
顔見れないじゃない。
藤「何かあったんですか?僕でよければ聞きますよ?」
「……へ?」
藤「話しずらいですよね、初対面のやつには」
急にシュンとし出したその人。
「あ、いや、そういうことじゃなくて!!」
焦りすぎてもう何が何だかわからない。
112人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たまゆう | 作成日時:2017年12月25日 1時