許さんからな ページ8
「……よし」
校門を抜け、ほっと一息つく。
入学式から一週間程たっただろうか。
私は入学式後の休日を利用し、肩甲骨辺りまで伸ばしていた髪をばっさり切った。
今は爽やかなボーイッシュショートである。
さらに今まではコンタクトだったが、瓶底メガネに急遽変えた。
これをかけることにより、目元を覆い隠せるのだ。
ゆうちゃんにはやりすぎだ、と怒られたが、この判断は実に良かったと思う。
キメツ学園では毎朝風紀委員が校門で服装チェックをする。
その中の一人に我妻善逸という前世の後輩がいた。
しかも風紀委員会の顧問は前世で上司だった冨岡義勇だった!!
我妻は面倒臭い奴だが、根は良い奴であるし、同じ流派の呼吸という縁もあり前世では割と可愛がっていた。
だが冨岡、お前は無理だ。
私は前世、育手の元で雷の呼吸を習得し、それを用いて最終選別を突破した。
ただ、後日頂いた私の日輪刀は青緑色に染まった。
私には水の呼吸の適性があった。
鬼殺隊入隊後、それを理由に冨岡に散々しごかれまくった。
一隊士が、現役の柱にだぞ???
真面目に死を覚悟したことが何十回もあった。
……という訳で私の平穏な暮らしを守るためには毎朝目をつけられずに校門を突破する必要があった。
最初はビクビク怯えながら通っていた。
けど私の休日の判断により今日まで少しも目をつけられていない。
最高だ!イメチェンばんざい!!!
彼らに前世の記憶は無いだろうから、私の頑張りはもしかしたら意味の無いことなのかもしれない。
けど接点が少なくなるのは良いことだ。
今世では振り回されなくて済みそう!!!
鼻歌交じりに教室に入った。
▽
「あの、本当にやめません?こういうこと」
「やめない」
「はー!?!?」
大きな声に驚いて、声のする方を向いた。
そこには水柱とボロボロの女性隊士がいた。
「お前には水柱になってもらう」
「何言ってんですか??そんなんだから嫌われるんですよ」
「俺は嫌われていない」
「へー!!そうですか!!!」
女性隊士はそう吐き捨てると、よろよろと藤の家紋の家の方へ歩いていった。
水柱はそれに気づくと小走りで近寄って、彼女を軽々と抱き上げた。
もう一度驚いていると隣からくすくすと笑い声が聞こえた。
「冨岡さんはあれで後輩を可愛がってるつもりなんだと思いますよ」
「環さんは…上下関係を気にする性格だから強く断れないんでしょうね」
△
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彩羽_Iroha.(プロフ) - 雛子さん» そうだったのですね…!教えて頂きありがとうございます!これからも応援しています!良かったら仲良くさせていただけませんか…?m(*_ _)m (2019年11月5日 0時) (レス) id: 5b9a02ba17 (このIDを非表示/違反報告)
雛子(プロフ) - 彩羽_Iroha.さん» ありがとうございます!背景画像の水玉模様のことでしょうか??デザイン設定の背景画像で選んでます!これは2ページ目にあります〜 (2019年11月4日 18時) (レス) id: 3004313f3e (このIDを非表示/違反報告)
彩羽_Iroha.(プロフ) - こんにちは!はじめましてです。内容も最高でした、やっぱりキメツ学園いいなあ〜。ちなみになんですけど、背景のやつってどうやってますか、? (2019年11月1日 23時) (レス) id: 5b9a02ba17 (このIDを非表示/違反報告)
雛子(プロフ) - 鬼滅Loveさん» 笑ってくださって嬉しいです(照)頑張ります!! (2019年9月2日 23時) (レス) id: 3004313f3e (このIDを非表示/違反報告)
鬼滅Love - え?なんですか?最高すぎません?笑いすぎてお腹痛いです!続きが早く見たいです!頑張ってください。 (2019年9月1日 23時) (レス) id: 001f58aed0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛子 | 作成日時:2019年8月7日 16時