石は食べませんよ ページ34
学校の廊下を歩いて、昇降口へ向かった。
キーンコーンカーンコーン____。
うーん?昼休みのチャイムかな。
あー、お腹空いた。はよ帰ろ。
「A!」
名前を呼ばれた気がして振り返る。
竈門君……だけじゃないあの三人組がいた。
うっそ、今前世が同じ人と会ったら駄目だよ!?!?
あの、え?死ぬ?私死んじゃうの?
「具合が悪いのか?」
竈門君が心配そうに顔を覗き込んだ。
やめ、やめて八の字眉やめて。
「うん。ちょっとね」
苦笑いした。
我妻がものすごい剣幕で叫んだ。
「Aちゃん大丈夫!?!?」
「だい、だいじょぶだよ」
思わず後ずさった。
女の子相手だとこんな感じなのか我妻……。
あいつ、前世だと私が具合悪そうにしてても、
『道端の石でも食ったんですか?』
って冷たい目で見やがったのに……。
目の前にいた我妻を押しのけて、嘴平が言った。
「おいススキ!!腹は!!!」
腹……腹??蹴られた腹か!!
それにススキって誰かな???
最後の文字しか合ってないのだけども????
「もう治ったよ、あの時はありがとね」
助けてもらったのは事実なので、もう一度真摯にお礼を言った。
「腹を痛めたのか?」
竈門君が眉を潜めて、訊ねた。
「うん、色々あっ」
「不良どもに蹴られたんだ、で、それを俺様が助けたんだよ!!」
嘴平は親指で自分を指して、得意気にドヤ顔をした。
普通なら腹立つけど、顔が良いせいで許せるな。
なんで猪頭被ってないんだよお!
「……蹴られた?」
竈門君は目を見開いて、呆然と呟いた。
え??あ!
真面目そうだし不良とは無縁そうだから、驚いてるのかな。
喧嘩とかした事なさそうだよね。
喧嘩と無縁の、純粋な竈戸君を想像してきゅんとした。
可愛い。
ホワホワしているといきなり肩を掴まれた。
目の前には表情の消えた我妻。
「誰にやられたの?」
「え、どしたの急に」
「誰に、やられたの?」
ガチおこじゃん、本当にどした??
不良と関わらせるのは良くないので控えめにはぐらかす。
「えっと、その、青い髪の方に助けてもらったからもう気にしてないし」
「俺は嘴平伊之助だ!!」
「嘴平君に助けてもらったから、もう大丈夫だよ」
我妻は憎々しげに顔をしかめた。
ええ……なんでそんな顔されなくちゃならないの??
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彩羽_Iroha.(プロフ) - 雛子さん» そうだったのですね…!教えて頂きありがとうございます!これからも応援しています!良かったら仲良くさせていただけませんか…?m(*_ _)m (2019年11月5日 0時) (レス) id: 5b9a02ba17 (このIDを非表示/違反報告)
雛子(プロフ) - 彩羽_Iroha.さん» ありがとうございます!背景画像の水玉模様のことでしょうか??デザイン設定の背景画像で選んでます!これは2ページ目にあります〜 (2019年11月4日 18時) (レス) id: 3004313f3e (このIDを非表示/違反報告)
彩羽_Iroha.(プロフ) - こんにちは!はじめましてです。内容も最高でした、やっぱりキメツ学園いいなあ〜。ちなみになんですけど、背景のやつってどうやってますか、? (2019年11月1日 23時) (レス) id: 5b9a02ba17 (このIDを非表示/違反報告)
雛子(プロフ) - 鬼滅Loveさん» 笑ってくださって嬉しいです(照)頑張ります!! (2019年9月2日 23時) (レス) id: 3004313f3e (このIDを非表示/違反報告)
鬼滅Love - え?なんですか?最高すぎません?笑いすぎてお腹痛いです!続きが早く見たいです!頑張ってください。 (2019年9月1日 23時) (レス) id: 001f58aed0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛子 | 作成日時:2019年8月7日 16時