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『…え、ちょっと待ってどういうこと？』
「え、待ってわかんない？」
シーン、と静寂が訪れてAの声が響いた。
『ごめんなさい、ちょっとよくわからない』
「…ええ〜じゃあ一から説明？めんどくさ」
『…なんかうざ』
そんな小言を彼は聞き流し、Aに語りかけ始めた。
「まあまず、僕は元々呪術師だった。ていうか僕よりも上の祖先はみんな呪術師。
なんだけど、安倍晴明とおんなじ時期に陰陽道を勉強したのね。天文学勉強したの」
『…うん、』
「そこで魔法使いの要素が芽生えてさ、それから子孫は皆魔法使いなのね？だけどAは呪術師やってるじゃん」
『…あ、遺伝？』
「正解！それでたまたまAに呪術師要素が入ったってこと。だから魔法で祓えるんだよ」
納得。
納得した様子のAは、少しだけ笑って彼の方に顔を向けた。
「それと、Aのこの間作った技、
『え、！？そうなの？』
「そう。大体天体関係にしとけば間違いないから、今後作る時も天体系にね」
『…軽いなぁ』
ノリが軽いな、ご先祖様。
そうツッコむと、「君のご先祖様だからね」と答える彼は杖を一振りする。
「ほら早く、そろそろ帰りな」
『…もう会えない？』
「いーや？わかんないなぁ、色々やってみるわ」
徐々に透けていくAの体。
そんな彼女の耳に口を寄せ、彼は囁いた。
「きっとこれから相当な地獄だろうけど、頑張ってね。きっと大丈夫」
そんな彼の言葉を最後に、Aの視界は闇に包まれる。
「A、またいつか」という言葉に、Aは小さく笑った。
彼が“地獄“と語る渋谷に想いを馳せて。
そんな彼女はまだ、事態を楽観視していた。
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なんなん(プロフ) - 杏莉さん» ほんとうですか………めちゃめちゃめちゃめちゃ嬉しいですありがとうございます泣！！！！ (2021年3月12日 21時) (
レス) id: c1887ad742 (このIDを非表示/違反報告)
杏莉 - ふわああああ！ 面白いですっ！ 更新楽しみにしていますね！ (2021年3月12日 18時) (レス) id: 8bbf1cd05e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんなん | 作成日時：2021年3月4日 16時
