第百十七訓 ページ19
no side
銀時「死なねぇとか老いねぇとか勝手に決めつけんな」
神威「決めつけじゃなくて事実だよ」
乱闘はさらに激しさを増した。押され気味だっだ銀時、だかそれが嘘のように神威に目にも留まらない斬り込みを繰り返す。その斬り込みを笑顔を崩さず傘で受け流す神威は正しく化け物。
銀時「てめぇらみてーな訳わからねぇ連中にッ 狙われる覚えなんてAはねぇ!!」
神威「安心しなよ…だから俺がこうして潰して回ってる。それよりよく動けね?」
銀時「うるせェ!!!」
確実に、無理をしていた。
それでも痛む体に鞭を打ち、攻める手を緩める事はなかった。
神威「本当に強いね♪……今殺すのが勿体なくなる」
笑みを消し、狂気が宿った瞳。咄嗟の判断で木刀で防げば神威の強烈な拳が銀時を弾き飛ばした。辺り巻き込みながら何度も体を地面に打ちつけ転がる。ゲホッと咳きこんだ銀時の前に、小石を踏みつけ神威が立ちはだかった。
神威「…気が変わった」
上下に息をしながら見上げる銀時の前に膝を曲げ屈む神威は楽しそうに笑い。
神威「今は殺さない…せいぜい修行して強くなってよ。あ、ちゃんとケガも治しておいてね。
死んじゃだめだよ──…俺に殺されるまで」
銀時「なっ…!?」
神威は傘を広げる。そのまま背を向けると真っ直ぐに出口へと歩き出した。Aの横を通り過ぎると微かに振り返り
神威「じゃあね…"A"。俺が捕まえるまで誰かに食われないでね」
満面の笑みを浮かべ、外へ去る後ろ姿をAは呆然と見つめた。
「──ッ 銀時!?」
ハッと、する。地面にうつ伏せに倒れる銀時に駆け寄り跪いた。ボロボロになった銀時の頬汚れをAは指先で拭い取り、彼女は目を伏せる。
「なっ、んて…無茶するの」
傷だらけの銀時を見て悲しみの色を宿した紫色の瞳が揺れる。
銀時「むっ、ちゃぐらいッ…させろ、って」
痛みに耐えながら地面に手をつき上半身を持ち上げる。Aがフラフラの銀時を支えると、骨張った大きな手のひらが…小さな手を包み込んだ
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うさきよ - 面白いです‼ (9月1日 1時) (レス) @page42 id: 55ad19f9cc (このIDを非表示/違反報告)
kon(プロフ) - 砕けちゃいかんでしょう(笑)それから、本当に更新してくださりありがとうございます! もう一度最初から読ませていただいたのですが・・・やっぱりこの作品が大好きです! これからも頑張ってください (2022年8月24日 17時) (レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
迷い猫(プロフ) - konさん» kon様コメント有り難う御座います。幸せです。うぅー(泣)優しいお言葉ありがたい(´;Д;`)目から汗が…。沢山妄想はしてるのですが…なかなか文字に起こさなくなってしまって。書いて消してを繰り返してました。でも、これからは当たって砕けろで更新します!(笑) (2022年8月24日 1時) (レス) id: b045a615ae (このIDを非表示/違反報告)
kon(プロフ) - 一気読みさせていただきました! すっごく面白くて最高です!! 本当に毎日更新なんていいません、どうかお体に気をつけて更新頑張ってください! (2022年6月21日 16時) (レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
迷い猫(プロフ) - れいさん» おぉぉお!!コメントありがとございます😭そーなんです、ぼちぼち明かして行こうと思ってますッ!!応援よろしくお願いします🙇♀️ (2022年6月19日 0時) (レス) id: b045a615ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:迷い猫 | 作成日時:2022年5月17日 19時