第五訓 ページ6
no side
──ねぇ銀時
戦の後の夜は、銀時はよく屋根に登って夜空眺めた。
その夜も、一人で夜空を眺めていれば銀時を探してやってきた彼女は少し腫れた目で銀時を呼んだ。
銀時「ん?」
昨日まで一緒に馬鹿騒ぎした仲間が次々と死んでいく。
次は自分かも…そんな考えが頭に浮かぶ日々は、先の見えない長い戦の中で肉体的にも精神的にも限界だった。
「私ねこの国が好き」
銀時「なんだよ急に」
なるべくいつも通り返事をする銀時にAはくすりと笑う。
「だって…この国には皆がいるから。皆が居るから私は頑張れる。この大好きな国を守ろうって気になるの」
当然と言うように笑うAの笑顔から銀時は目が離せなかった。
Aと見上げる星空は格別に綺麗で、それは星空が綺麗だったのか、星を眺める彼女が綺麗だったのか…どちらにしても銀時にとって格別に輝いて見えた。
「私ね…本当はこんな国どうでもいいんだ」
Aは自分より仲間を優先する女だった。
弱音なんて言ったことがなかった。
「皆んなが居てくれたら…どこでもいいの」
戦場での仲間の死に慣れてしまった自分達。
Aは仲間の死に、涙が出ない仲間の分まで毎日涙を流して泣いた。
どうして気づかなかったんだろう。
一番壊れてしまいそうだったのに。
どうして、側で守ってやれなかったんだろう。
「だって、私は皆が笑っているこの国が大好きなんだから」
なぜ、自分を大切にしてくれと
伝えなかったんだろう。
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迷い猫(プロフ) - なみさん» お返事遅れてももも、申し訳ないです!!!なみ様読んでくださってありがとうございます。いやいや、最高だなんて…逆に読みづらくないですか!?大丈夫ですかね?ガクブル またお暇な時でも読んでやってください(土下座)コメントありがとございました!! (2022年6月6日 18時) (レス) id: b045a615ae (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - この小説の表現好き〜♥️♥️甘いスチュの時、乙女心のある表現があるとこっちまでキュンキュンしちゃいます!!(*´▽`)めちゃ好みの合う小説見つけたぞー!最高っす作者さん!!ありがとう!! (2022年5月29日 9時) (レス) @page31 id: 617d92d894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:迷い猫 | 作成日時:2021年11月28日 20時