9.尋問 ページ10
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「先輩行きましょ」
「ゾムくん？ うわぁっ、！」
放課後。終礼が終わった後すぐに彼女を迎えに行って手を掴んだら、空き教室に向かった。これ以上オスマンと一緒にいるところを見たくないのと、彼女にオスマンと付き合っているかを確かめるために。
彼女は俺が普段と違うのを察したのか、何も喋らずただ黙っていた。
空き教室に着くと俺は彼女を中にいれて、音を立てないように鍵を閉める。そしてジリジリと彼女を壁に追いやって、上から見下ろした。
「…なぁ、先輩。俺先輩に聞きたい事いっぱいあんねんけど、全部答えてくれる？」
そう言うと彼女は驚いた顔をしたが、すぐに微笑んで「勿論」と答えた。
「今日俺が髪結んだの嬉しかった？」
「うん、嬉しかったよ」
「ほっぺめっちゃゆるゆるになるくらい？」
「！ …それ、誰から聞いたの？」
「俺が聞いてるんやからそれに答えてや」
「……そうだよ、ゆるゆるになっちゃうくらい嬉しかった」
恥ずかしそうに頬を赤くして答える彼女が何だか可愛くて、思わず怒ってる気持ちが吹っ飛んでいきそうだった。
頭を軽くブンブンと振って、気持ちを取り戻してから彼女に質問を続ける。
「じゃあさ、先輩とマンちゃんって付き合ってるん？」
「私とマンちゃん…？ ふふっ、付き合ってないよ。何言ってるの」
「仲ええやん。毎日一緒やし」
「それは幼馴染だからよ。小さい頃から一緒だから習慣みたいなもので…」
「じゃあ昼休み図書室で何してたん？」
そう聞くと「何のこと？」とでも言いたげな顔をする彼女に、眉間にシワが寄っていく。
あれを思い出すと辛くて堪らないが、あれはキスしていたようだった。絶対にしらばっくれさせない。ぐいっと顔を近づけて、目を絶対逸らさせないようにさせる。
「マンちゃんに抱きついて……、キス、してたやん」
「抱きついて…キス……？ あぁ、その事ね。ふふっ、ゾムくんったら面白い」
「面白くなんか…！」
「あれはね、貧血でふらっとしたのをマンちゃんに支えてもらったの。その後、顔色が悪いって顔見られてただけ」
クスクスと笑いながらそう言う彼女に疑惑がまだ晴らせていないでいる俺に追い討ちをかけるように、彼女は言葉を続けてこう言った。
「私がマンちゃんとなんてあり得ないわ。それにね、私には好きな人がいるの」
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なゆり(プロフ) - カナzbさん» わー！！！ありがとうございます！！ 言い当てられて私自身ビックリしてるんですけど、テーマが『純粋な狂気』なんです（超小声）。これからも是非よろしくお願いします！ (2020年2月5日 16時) (
レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
カナzb - これ良いですね！題名に誘われたんですが、ちょっとヤンデレ感もあっての純粋っぽい恋愛。は？最高やないか。 これは良いですね、布教しときます。 (2020年2月5日 1時) (レス) id: a1a86ad9f2 (このIDを非表示/違反報告)
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