2.名前 ページ3
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「ゾムくんじゃん。元気〜？」
「…はい、元気っす」
「あはは。困った顔しないでよ〜。今度また遊ぼうね？」
「あー…。はい」
昼休みだからか今みたいに沢山の先輩(女子)に声を掛けられる。相手をしている暇はないので適当にあしらっておく。
『3-F』と書かれたプレートを見て、すぅっと息を吸う。昨日トントンに教えてもらった彼女の名前とクラスを書いた小さな紙をポケット中に入れて、教室の扉を開けた。
______ガラガラッ、
教室の中を見て目当ての先輩を探してみると、窓際の一番後ろの席で静かに本を読んでいる彼女を見つけた。
窓の向こうに見える入道雲、彼女のうなじから見える汗、落ちてくる横髪をそっと耳にかける仕草。年齢が一個しか違わないのに、こんなにも大人っぽい彼女の姿に思わず息を呑んだ。
お詫びの為に買ったペットボトルのサイダーがやけに冷たく感じる。
「あの、」
周りの喧騒を駆け抜け、本を読んでいる彼女に静かに声をかけた。そうすると、ゆっくり顔を上げて「何？」と柔らかな声で答えてくれる。
彼女は俺を見ると、「君、昨日の…」と呟く。
「あ、はい。昨日はすんません」
「ううん、いいの。君こそ大丈夫だった？」
「えっ？」
「実は昨日、帰るときに生徒会室の前通ったんだけど、トントンくんの怒鳴り声が聞こえてね。もしかして…って思ってたの」
「あ、あぁ！ 全然大丈夫っす。…えっと、先輩。これ……」
持っていたペットボトルのサイダーを彼女に手渡す。すると、「気にしなくていいのに」と言う先輩。
「わざわざ買ってくれたの？」
「まぁ…。ジュース一本って、少ない…ていうか足りないっすよね」
「十分よ。私、サイダー好きだから嬉しい。ありがとう」
そう言って微笑む先輩に、胸がギュッと締め付けられる感覚が俺を襲う。今まで体験した事のない感覚に戸惑いを覚えながらも、彼女の口から溢れ出る言葉一つ一つに耳を貸す。
「私、天羽 A。図書委員なんだけど、実はやる事が少なくて暇なの。だから遊びに来てくれると嬉しいな」
「…！ はいっ、！ 俺、緑川
「うん、分かった。…ゾムくん、よろしくね」
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なゆり(プロフ) - カナzbさん» わー！！！ありがとうございます！！ 言い当てられて私自身ビックリしてるんですけど、テーマが『純粋な狂気』なんです（超小声）。これからも是非よろしくお願いします！ (2020年2月5日 16時) (
レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
カナzb - これ良いですね！題名に誘われたんですが、ちょっとヤンデレ感もあっての純粋っぽい恋愛。は？最高やないか。 これは良いですね、布教しときます。 (2020年2月5日 1時) (レス) id: a1a86ad9f2 (このIDを非表示/違反報告)
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