じゅうごこめ。 ページ15
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数分経って相手の動きが止まる。その人はどこかの部屋の扉を開いて、その部屋に入った。中は甘い匂いが漂う。
担がれていた私は、目を隠されたまま椅子に座らせられ、パチンっと電気のスイッチを押す音がする。そして後ろから目隠しを外され目を開けるが、電気の眩しさに一瞬顔を歪めた。それと同時に…。
______パァンッッ！！
目の前でクラッカーを放たれる。頭上から降ってくる紙吹雪と、火薬独特の匂いが鼻の奥に通っていったかと思えば。
「A、誕生日おめでとう！」
目の前に集まった幹部の皆様から一斉に言われた事で、今までの不思議な行動に納得がいく。
きっと今日くらいは世話を焼かせないつもりだったんだろう。ありがとうございます、と素直にお礼を告げると、普段言われ慣れてないのか少し頬を染める皆様。
それが面白くてクスクスと笑っていると、火のついた蝋燭を立てたホールケーキをトントン様が持ってきた。
「俺らでケーキ作ってんけど、その、うまく盛り付け出来んくてな。見た目めっちゃ悪いけど、味は大丈夫やから…！！」
トントン様の言う通り、見た目はお世辞にも綺麗とは言えないくらい、ぐちゃぐちゃだったけれど、慣れてないんだからしょうがない。否、それよりも私…一メイド風情にまでケーキを作ってくれた事自体が嬉しい。
口元が緩むついでに、とでも言うように目から涙がポロポロ溢れる。
「A…！？ 泣く程嫌やったら別に食べんでも…！」
「せっ、せやで！ やから泣かんでや…！！」
そんな私を見て焦るトントン様達。
溢れて止まらない涙を必死に拭いながら、笑顔で答える。
「嫌なんかじゃありません…！ 皆様。私のためにここまでしてくださって、本当にありがとうございます！ ケーキも喜んで頂きます」
それを聞くと皆様は胸を撫で下ろし、嬉しそうな顔をして、『ちゃんと早起きします券』『紅茶の茶葉』『高級シャンプー』『便利なお掃除道具』など、手作りのものから高級品まで沢山のプレゼントを貰った。
ちゃんと早起きします券って…。まるで幼い男の子が母親にあげるプレゼントみたいなのが面白くて、クスッと笑う。
「A。これからも俺達をよろしく頼むぞ」
「勿論です。グルッペン様」
私は今日も
End
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ライク - んおおおおおお!すききききききききききききききききききききききききき (2019年10月3日 23時) (
レス) id: c1d37a3d16 (このIDを非表示/違反報告)
なゆり(プロフ) - レンマさん» レンマさん、初めまして！ お気遣いありがとうございます…！ そう言って頂けて本当に嬉しいです。次回作は今、話を練ってる途中なのでもうしばらく待っててください、笑 今後ともよろしくお願いします！ (2019年9月18日 17時) (レス) id: fc164f5bf0 (このIDを非表示/違反報告)
レンマ - 次の話を楽しみにしながら読ませてもらいました！ 次回作も勿論とｯｯｯても楽しみに待ってますからね！！ 体調など崩さないようお気をつけて下さい、応援しています。 (2019年9月17日 22時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なゆり | 作成日時：2019年8月30日 21時
