30.好きだよ ページ30
Aside
『卒業ソングって歌詞に絶対桜が出てくるけど
絶対卒業式に桜って咲かねぇよな。』
なんて玲於が言ってたのを思い出す。
私たち三人は無事第一志望の高校に合格した。
これまでは3人、同じ道のりを歩んできたけど
4月からは全く違う進路。
当たり前のことが当たり前じゃなくなる、今日。
私たちの学校は卒業式を終えて
学校の隣の公園でみんな個人個人写真を撮るのが伝統。
玲於とツーショットを撮るべく
少し遠くにいる玲於を人混みの中から背伸びをして見る。
玲於は後輩たちからキャーキャー言われながら
順番に写真を撮っている。
鼻の下伸ばしやがって…！
すこしイラッとして目線を外そうとしたら
遠くから玲於と目が合う。
偉そうに手招きをする玲於。
走って駆け寄ると玲於の周りにいる後輩たちを
かき分けて私の腕を掴み公園の外に連れ出した。
A 「なになになに…！笑」
玲於 「お前、嫉妬してた？」
A 「…だってすごいニヤニヤしてたから…。」
玲於 「そんなんじゃ明日からやってけないよ笑」
A 「どういうこと？」
ようやく私の腕を離しポケットに手を突っ込む玲於。
玲於 「明日から、俺いないよ？」
A 「え…？今日行っちゃうの…？」
玲於 「うん。1時間後の新幹線。」
A 「え…！そんなの聞いてない！！」
玲於 「だって本当は黙って行こうと思ったもん。
でもやっぱそれは俺も寂しいわ。
だからさ、隼と見送り来てよ。」
A 「隼と？2人で？」
玲於 「うん。最後くらい3人でいたい。」
A 「でも…。」
玲於 「俺一回家戻ってそのまま駅行くから。
Aは隼と来て。隼には言ってる。もうすぐ隼がA迎えに来るから。」
A 「…ちょっと待って！いろいろ一気に起こりすぎてわけわから…」
私が言い終える前に、私は玲於に抱き寄せられていた。
玲於 「だから2人っきりなのはこれで最後。
卒業おめでとう、A。」
A 「玲於もおめでとう…。」
玲於 「A、好きだよ。」
A 「私も…。」
あの時と同じで、玲於の腕の中は
とっても、あたたかかった。
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しょこ(プロフ) - さくらんさん» ありがとうございます！そう言っていただけるとめちゃくちゃ嬉しいです♪ (2017年2月22日 20時) (
レス) id: 5bc9c84813 (このIDを非表示/違反報告)
さくらん - 毎日楽しみにしてます！更新まってます！ (2017年2月21日 10時) (レス) id: 96c701cf08 (このIDを非表示/違反報告)
しょこ(プロフ) - 玲奈さん» ありがとうございます！！頑張りますね♪ (2017年2月17日 22時) (レス) id: 5bc9c84813 (このIDを非表示/違反報告)
玲奈 - これからが気になります！更新頑張って下さい^^* (2017年2月17日 21時) (レス) id: 1d44ad7754 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょこ | 作成日時：2017年2月16日 20時
