降りかかる試練 ページ34
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あれから一月程経った。
我々国の一部を除く幹部達とは良くも無く、悪くも無い関係を築いている、つもりだった。
壁一枚を挟んだ関係。幾ら総統自ら勧誘、引き抜きをしたとしても不信感は拭えないのだろう。
一ヶ月の間で、変わった事。
それは幹部任命の前日にぴくとが我々国から姿を消した事だ。
失踪した訳ではない。彼は総統へ進言した。
──｢僕は、他国を渡り歩き…正しい情報を貴方達に提供したい。このままではこの国に迷惑がかかってしまう…ですので、任を解いてはくれませんでしょうか。｣
折角引き抜いた強者。勿論彼、グルッペンは渋った。元々来る者拒まず去る者追わずの主義、だが簡単には手放したくは無い。困ればいつでも支援するという約束の元彼が折れた。
元はと言えばAが無理に連れて来た様なもの。
彼の意思は尊重するべきなのだろう。時々来る頼りによると、現在は白尾国に居るらしい。
手紙が来る時期が疎らなのは、頻繁に送ると素性が割れてしまうと大変だからだとか。
そして、この現状。
──やっぱり、軽率だったかしら
Aは自分の一ヶ月前の行動に少し後悔し始めていた。あちら側から話を持って来たとはいえ、あまりに急過ぎる。今すぐに引き抜きに応じる事は無かった。
たっぷり、時間はあったはずだ。国王の気が短くなければ。
『ふぅ…そう上手くいくはず無いわよね』
｢何言うとんねんお前。俺を前にしてよう気ィ抜けんな。おうおう、それとも辞世の句読んどるんかぁ？｣
ギリギリと首が締まる感覚。
シャベルを持ったシャオロンが胸倉を掴みAを壁に押し付けた衝撃で彼女は我に返った。
ただ大切な書類を受け取りに書記長室へ向かっていただけ。
なのにどうしてこんな仕打ちを受けなければならないのか。疑われていた自覚はある。寧ろ──必然だったのだろうか。沸々と湧き上がる怒りを隠しもせず彼女は冷めた視線を彼に送った。
『いいえ、何も。貴方が私を疑っている事は承知でしたが…実力行使に出るとは思いませんでしたね』
｢へぇ、やっぱ気付いてたんか。怪しいとは思っててん。この国に来てすぐ出てった白い人に、毎晩必ずこの城から消えるお前。これ見て嫌疑が掛からんと思っとったんか｣
目の前にあるシャベルは間違い無くAの命を刈り取るだろう。
このままでは非常に状況が宜しく無い。
Aはある策を実行した。
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おつ2(014785wmwi) - 最高だからハッピー○ーンの粉を決めようぜ☆ (2020年7月31日 18時) (
レス) id: b32bfe3549 (このIDを非表示/違反報告)
べす - 朝霧さん» 良い所で焦らすのが趣味ですので()まだまだ物語は続きます！是非またご感想を楽しみにしております！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
べす - サブ垢での返信御容赦を。思わず笑っちゃいましたｗｗｗ再会してからが本番ですので！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
べす - 椿さん» うへへへとにやけてしまいそうな内容にするつもりですので、今後とも宜しくお願いします！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - いいところで、あぁ、うぁ、下の人と同じですまる (2020年7月17日 19時) (レス) id: dd19b1c917 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベス | 作成日時：2020年7月11日 9時
