懐かしい感覚 ページ32
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徐々に賑わいが戻って来た時、Aとぴくと、二人に近付く影があった。ゾムである。大量のご飯が並べられたトレイを手に持ち、満面の笑みで隣の席に着いた。
｢よっ！ぴくとさん、Aさん！一緒に飯食おうや！｣
『良いわよ、一緒に食べましょう』
｢俺も大丈夫！｣
｢よっしゃ！あんな、今日の飯はトントン…あ、あの背の高いマフラーした奴やねんけど。あいつが作ったこのキャセロールめっちゃ美味いで！｣
キャセロールはAの国の郷土料理だ。まさかこの国で食べる事が叶うとは、Aとぴくとは目を輝かせた。
｢マジすか！これ、俺の大好物なんだ！｣
『同じく…。私を構成する一つと言っても差し支え無いわよ』
｢俺もこれ好きなんすよね。昔よく食わせて貰ってました｣
Aが振り返ると、ショッピがご飯の乗ったトレイを持って向かい側の席に座った。ほかほかのキャセロールにキノコスープの良い香りが混じり合い、Aとぴくとはごくりと喉を鳴らす。
｢我慢出来ない…俺、取りに行って来る！｣
『ええ、自分で取りに行くわよ？』
｢良いから良いから。レディーファーストだって｣
ぽんと両肩に手を置かれ椅子に沈み込ませると、ぴくとはトレイを持ち、カウンターへと向かって行く。奥ではトントンがお玉でスープを注いでいた。どうやら幹部専用食堂では幹部が交代で朝食を作るらしい。粋な計らいだとAは思った。
｢俺も同席して良いめう〜？｣
アシンメトリーな髪にちょこんと乗ったフェズ。柔和な笑みを称えたオスマンが独特の語尾でAに尋ねて来た。
『勿論。どうぞ』
｢ありがとめう〜♪｣
彼はにっこりと笑みを深めぴくとの正面へ着席した。更に盛られた量はゾムの半分以下。幾ら華奢に見える彼でも、それで足りるのか。ゾムから貰った食事をちょこちょこと摘みつつ、談笑していると前触れも無く彼は問いかけた。
｢んふ、沢山食べてるねぇ。Aちゃん、キャセロール好きなん？｣
──────────────────
キャセロール…炒めた人参とご飯にバターと砂糖を入れて、オーブンでこんがり焼き上げた物。
フェズ…トルコ帽
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おつ2(014785wmwi) - 最高だからハッピー○ーンの粉を決めようぜ☆ (2020年7月31日 18時) (
レス) id: b32bfe3549 (このIDを非表示/違反報告)
べす - 朝霧さん» 良い所で焦らすのが趣味ですので()まだまだ物語は続きます！是非またご感想を楽しみにしております！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
べす - サブ垢での返信御容赦を。思わず笑っちゃいましたｗｗｗ再会してからが本番ですので！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
べす - 椿さん» うへへへとにやけてしまいそうな内容にするつもりですので、今後とも宜しくお願いします！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - いいところで、あぁ、うぁ、下の人と同じですまる (2020年7月17日 19時) (レス) id: dd19b1c917 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベス | 作成日時：2020年7月11日 9時
