当時の記録 ページ22
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｢質問は一つだけか？｣
｢…あ、そういえばグルッペン。あの事聞いといた方が良いんとちゃう？言われとったやろ｣
何やらオスマンがグルッペンへと囁くと、彼は思い出したとでもいう様に目を少し見開くと口を開いた。
｢A殿、君の改名前の旧姓を聞いても？｣
『…？何故私が姓を変えた事実を知っているのですか？』
｢国へ着けば自ずと分かる。今はただ教えて貰えるだけで良い｣
常人ならば大抵は教えないであろうセリフ。だが何故か彼の声を聞いていると…服従せざるを得なくなる。何人足りとも反論を許さない、そんな重圧が漂っていた。声帯の低さもあるだろうが…彼は言葉を発するだけで人心掌握出来る、膨大なカリスマ性を秘めていた。Aは為す術もなく屈するしか無い。
『…エイザーと申します』
｢エイザー…なるほどな。お答え頂き感謝する｣
『いえ…』
A、グルッペン以外の三人は彼女を凝視する。
それも無理も無いだろう。滅亡した侯爵家、エイザー。当時の新聞の記述では、一夜にしてエイザー侯爵、侯爵夫人が何者かに殺害され、一人の子息と令嬢が行方知れず。世間を騒がせた一大ニュースとなっていた。そんな家の姓を名乗れば、驚かせてしまうに決まっている。
｢エイザーって…あのエイザー？｣
｢俺知ってんで。我々国でもニュースなってた｣
『…今は関係無いわ。私はエイザーではない。A・ルファル、ただの暗殺者よ』
｢エイザーのお嬢さんやったんは驚きや…ま、もう質問無いなら今はゆっくりしときや。まだ道は長いし｣
馬車は山道へ入っていった。リスタール王国と我々国の間にあるこの山は広大で、越えるには半日はかかってしまう。旅路はもう暫く続くだろう。
空は美し過ぎる程のコバルトブルーに輝いていた。
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おつ2(014785wmwi) - 最高だからハッピー○ーンの粉を決めようぜ☆ (2020年7月31日 18時) (
レス) id: b32bfe3549 (このIDを非表示/違反報告)
べす - 朝霧さん» 良い所で焦らすのが趣味ですので()まだまだ物語は続きます！是非またご感想を楽しみにしております！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
べす - サブ垢での返信御容赦を。思わず笑っちゃいましたｗｗｗ再会してからが本番ですので！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
べす - 椿さん» うへへへとにやけてしまいそうな内容にするつもりですので、今後とも宜しくお願いします！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - いいところで、あぁ、うぁ、下の人と同じですまる (2020年7月17日 19時) (レス) id: dd19b1c917 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベス | 作成日時：2020年7月11日 9時
