絆と裏切り ページ18
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訓練所の扉を勢い良く開けるA。
何やら稽古に勤しんでいたぴくととオットー。扉の開く音で気付いたらしい二人が彼女へ駆け寄って来た。
そんな二人へA矢継ぎ早に告げる。
『二人共、ここに居たのね…急いでリスタールを発つ準備をしてちょうだい』
｢たまには身体を鍛えようと思ってね…じゃなくて、我々国との会談で何かあったの！？｣
｢そうっすよ、落ち着いて訳を話して下さい｣
──…ッこんな所で足止めを食らう訳にいかないのに。話すしかなさそうね
非常に彼女は焦っていた。国王があの場所で癇癪を起こさなかった事は幸いだが、いつ何が起きるか分からない。残虐なあの王は手段を選ばない。有力な資源を渡す位なら──軍隊を差し向け、全てを消し去るのがあの王のやり方、独裁者だ。
『我々国へ、渡る事になった。貴方達をこんな国に置いていく訳にはいかないのよ。腐敗した国…貴方達もいつ使い捨てられるか分からないの。お願い…今だけは、何も言わずに着いて来て』
真剣な眼差し、懇願する様なセリフ。いつも勝気な彼女からは想像も出来ない姿だった。ぴくとはこくりと頷く。何か感じ取れる物があったらしい。
｢Aがそんなに言うんだったら。俺は一緒に着いて行くよ。そんなに真剣な顔されちゃ…断る物も断れないでしょ。それにもう妹みたいなものだしさ｣
『…うぅっ、ありがとう！ぴくとさ…ぴくと。』
｢今、名前…！…ッここ数年で初めて敬称外した！｣
『うるさいわね…早く、用意して来てちょうだい』
｢分かった分かった、ちょっと待ってて｣
頬が緩んで堪らないとでもいう風に彼はにんまりと笑うとスキップをしながらその場を後にした。
初めて彼女がこの国の軍部を訪れた時、教育を施したのは彼なのだ。年の近かった彼等はまるで親友の様に、兄妹の様に共に道を切り開いて来た。ぴくとの反応は妥当だったのだろう。
先程から反応が無いオットーへAは問いかける。
『オットー、…ごめんなさい。急だけれど…分かって、くれたかしら』
反応は無い。前髪が影になって、彼の表情は見えなかった。暫く経った頃。そろそろ急がねばとAが密かに彼を連れ出す計画を立てていた時。彼、オットーはくすくすと笑い出したのだ。
｢そっかそっか。あいつら早いなぁ…もうちょっとここの軍堪能しようと思ってたんに。流石グルッペン｣
緑色の彼は面白おかしそうに嗤った。
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おつ2(014785wmwi) - 最高だからハッピー○ーンの粉を決めようぜ☆ (2020年7月31日 18時) (
レス) id: b32bfe3549 (このIDを非表示/違反報告)
べす - 朝霧さん» 良い所で焦らすのが趣味ですので()まだまだ物語は続きます！是非またご感想を楽しみにしております！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
べす - サブ垢での返信御容赦を。思わず笑っちゃいましたｗｗｗ再会してからが本番ですので！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
べす - 椿さん» うへへへとにやけてしまいそうな内容にするつもりですので、今後とも宜しくお願いします！ (2020年7月18日 17時) (レス) id: b38f87aa2d (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - いいところで、あぁ、うぁ、下の人と同じですまる (2020年7月17日 19時) (レス) id: dd19b1c917 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベス | 作成日時：2020年7月11日 9時
