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「……結局入れちゃったよ」
はぁ〜と深いため息をつきながら手に持っている紙袋を見つめる。
本当は、昨日作る前までは惚れ薬を入れないつもりだった。
しかし「この薬を使えばショッピくんと付き合える」という悪魔の誘惑に負け、つい入れてしまったのである。
「＿＿＿そろそろ、来るかな…」
この間と同じ時間。
彼がまた生徒会で早く来るという情報を親友が入手してくれたので、靴箱で待機していた。
冬の靴箱は特別寒く感じるが、私はそんなことはどうでもよかった。
「…まあ寒いけど」
「なら教室に行けばいいんじゃないっすか？」
声のする方向を見ると、彼がドアに寄りかかって立っていた。
「おはようショッピくん。そういえばバイク通だったね…なんでジャケット脱いでないの？」
「脱ぐよ、Aさん見かけたから」
前回ここで喋った時とは大違いで、私は何故か落ち着いて喋っていた。
それが、このチョコレートに惚れ薬が入っていて実質勝ち確だからなのかはよくわからなかった。
しかし、ズルしてるということは自分が一番嫌という程わかっていた。
「…急いで来たんだね、生徒会行かないといけない？」
これ、と惚れ薬入りのチョコレートが入った紙袋を渡す。
「……いや、別にそういうわけじゃないっすけど。
嬉しい、ありがとう」
そして、彼が私の手から受け取ろうとした時、
「……なんで手ェ離してくれないんすか」
「いや待ってちょっとストップ」
今更、消え去ったはずの良心がまた湧き上がってきたのだった。
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うさ(プロフ) - ヒーローは遅れてやってくる、普通にお話として大好きです。最後のオチの文が綺麗で素敵です。応援してます。 (2019年4月24日 15時) (
レス) id: c595f3c6d5 (このIDを非表示/違反報告)
はるさめ(プロフ) - 短い中でストーリーをまとめ、なおかつ綺麗なオチのある作品に仕上げる東雲さんの作風が本当に大好きです。簡潔なんだけど丁寧で飽きのこないというか。あっ勿論東雲さんのギャグセンスも愛してます。無理のない範囲で更新頑張ってください。 (2019年4月20日 0時) (レス) id: 965a17df9d (このIDを非表示/違反報告)
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