バタフライエフェクトの必然【短編集】 (ページ4)

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「はよっす、Aさん」

「おっ！？おおおおはようショッピくん！！」

次の日。やることがあったため少しだけ早く登校すると、靴箱で絶賛片想い中の彼に話しかけられた。
いやもう動揺を表に出しすぎ馬鹿

「シ、ショッピくん、来るの早いんだね……」

「え？あぁ、生徒会っすよ。
コネシマさんが資料にガバやらかしたんで修正しに来たんすよ」

コネシマさんって人何やったんだ…
彼は小さく舌打ちをしながら上履きに履き替えた。
怒ってる姿もカッコいいなぁ…

「Aさんは？日直っすか？」

「うん……というは建前で、本当は数学の課題学校に置いてきちゃってたから……」

あはは、と少し恥ずかしげに言うとピタリと立ち止まった彼はいきなり自分の学生カバンからノートを一冊取り出した。

「写していいっすよ？」

「え！？いやそんな悪いし…」

「でもAさん数学苦手でしょ」

そう、実は私は数学が大の苦手である。
数学担が怖いので、課題が終わってないのがバレたらどうしようとずっとびくびくしていた。

だから、成績優秀の彼のノートは喉から手が出るほど欲しい。いや、数学のノートじゃなくても彼の物ならなんでもいいけど(やめろ)

「…い、いいの……？」

「おん、今度英語写させてな」

そして、じゃあのと言いながら彼は足早に歩いて行った。

「そっち生徒会室じゃないけど……まあいっか」

普段あまり話さないのに、朝から彼に会えた上ノートも借りれるなんて今日死ぬなコレ…

そう思いながら教室にスキップで向かった。