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「私の大切な人に、何してくれてるんですか？」
いつもと違う、戦いの時にも見せないような表情でこちらに向かってツカツカ歩いてくる。
「なんだテメェ！！」
「…ッ！！エーミール避けて！！」
1人の男が後ろからエーミールを切りつけようとした。
「……なんですか？」
しかし、私の心配なんてよそに彼は男を拳銃で撃ち抜いたのである。
「あガッ…」
「…ッ！」
男は少しの呻き声と共にその場に膝から崩れ落ちた。
「Aさん、目を瞑っていてくださいね」
瞳を閉じる前に見た彼の顔はどこか愉しそうだった。
.
「は、話が違う…ッ！！」
「煩いですね、死んでください」
＿＿音だけでわかる、残酷さ。
彼は容赦なんてせずに敵をどんどん撃ち殺していく。
「さぁ、貴方が最後ですね」
「や、やめてくれ…！！俺は雇われただけなんだ…！！」
「そうですか。では」
短い断末魔と共に、最後の敵であろう男が倒れる音がした。
「……Aさん？」
「ッ…な、に…」
「目、開けていいですよ」
コツコツと靴の音がしたと思えば、突然ふわりと抱きしめられる。
「…ッ、エーミ＿＿」
「よかった…！！無事で…！！」
目をゆっくり開けると、眼前には彼のシャツ。
後頭部を押さえつけられていて周りの様子を確認することができない。
「心配しました」
「うん…ごめんね」
「…いいんです。遅くなってすみません」
「大丈夫、絶対助けてくれるって思ってた」
ヒーローは遅れてやってくるからね、涙と共にその言葉を零すと彼は乾いた笑い声を出した。
「…これでわかったでしょう？
＿＿Aは、俺無しじゃ生きられへんって」
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うさ(プロフ) - ヒーローは遅れてやってくる、普通にお話として大好きです。最後のオチの文が綺麗で素敵です。応援してます。 (2019年4月24日 15時) (
レス) id: c595f3c6d5 (このIDを非表示/違反報告)
はるさめ(プロフ) - 短い中でストーリーをまとめ、なおかつ綺麗なオチのある作品に仕上げる東雲さんの作風が本当に大好きです。簡潔なんだけど丁寧で飽きのこないというか。あっ勿論東雲さんのギャグセンスも愛してます。無理のない範囲で更新頑張ってください。 (2019年4月20日 0時) (レス) id: 965a17df9d (このIDを非表示/違反報告)
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