fruit of our love (青) 〜追い恋 2nd〜 (6)

お土産 ページ26

とうとうすばるくんと心春ちゃんの出発の日。

翌日はヒナちゃんと横山さんも出発で、
一気に会社が寂しくなる。

『何時出発？』

渋「23時半やったかな、、」

朝のコーヒータイム。

章ちゃんが二人を送っていくみたいだから、私も付いていくことにした。

渋「お前体いけるんか？」

『うん、楽しいことは大丈夫♪』

渋「都合がよろしいこって(笑)」

『ねー、人間の不思議！』

ｴﾘ「ひと括りにしないでくれる(笑)？」

渋「エリの言うとおり。」

ほな、夜よろしくー、って制作部に戻っていった。

ヒナちゃん達は自分達の車でいくみたいで、

ｴﾘ「ヒナちゃんは火曜の昼から会社来るって言ってたよ？」

『休めばいいのに(苦笑)』

村「ソファーで寝るから悪しからず。」

出勤してきたヒナちゃんが、そう言いながら入ってきたから、

『コーヒーは？』

村「ブラック濃いめで。」

『はーい。』

そう言って社長室へ入っていった。

いつもより濃いめにして、

『失礼しまーす。』

社長室に入ったら、ヒナちゃんがパソコンで何か調べてて忙しそうだから、そっと出ていこうとしたら、

村「A、相談やねんけど、、」

『、、はい、、何？』

何だか深刻そうだから、ちょっと構えて聞いたら、

村「社員にも土産いるかな、、」

『、、え、相談ってそれ？』

村「他に何があんねん？」

好きなひとでも出来たのかと思った、、

『あった方がいいね。』

村「各部署一箱？一人一箱？」

『どーでもいいわー。』

村「何でや！重要やろ！」

一人一箱の方が好感度は上がるよ、って言ったら、

村「よっしゃ、そこ狙いでいくわ。」

って言ってパソコンを操作してるから、覗いてみたら、

"バリ島スーベニアWeb注文"のサイトで、

『、、今頼むの？』

村「火曜の朝にここ着やから、みんなに配っといて。」

便利な世の中になったものだ。
日本にいながらにして、各国のお土産が買えるんだから。

村「社員には内緒にしとけよ？」

『口が裂けても言わない。』

社長室を出ようとしたら、

章「失礼しまーす。」

章ちゃんが書類を持って入ってきた。

『章ちゃん、ヒナちゃんがね、、』

お土産のことを言ったら、

章「仕事早いっすねー(笑)」

村「せやろ？やっぱヤスは話が分かるヤツや。」

『、、失礼しました。』

社長室のドアを閉めて、

『エリちゃーん(泣)』

エリちゃんにも言ったら、

ｴﾘ「理屈で生きる男はしょうがない(笑)」

遠い目をして話すエリちゃんが師匠に見えた。

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