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お陰様でね ページ6

バン!!!!!


突然扉の開く音がした。

ビクッと少年の肩が動いた。


「邪魔するぜ。犯罪者のお孫さんよぉ。元気にしてたか?ってもう余命宣告されてるお前には失礼か。(笑)」


ゲラゲラゲラゲラと
5人の少年と歳の近い男の子らが笑いながら入ってきた。



「俺のおじいちゃんは犯罪者じゃない!!!!!」



「あ”ぁ”?新聞にでっかくのったような奴の孫がよう言えるな(笑)」
「「「「 そうだそうだ!!! 」」」」



「本当に違うし!!!」



「泣きながらよく言えるな(笑)犯罪者の孫もきっと犯罪者だ!俺たちで懲らしめようぜ!」
「「「「 おう!!! 」」」」



ボスらしき人が少年を羽交い締めにして、腕を本来曲がる方向とは逆に曲げようとしている。



「やめろ!やめろよ!痛い!痛いって!」 逃げたくても逃げられない…。



「うるせぇ!犯罪者は黙ってろ!おいオメェら!こいつの口を塞げ!」
「「「「 了解!!! 」」」」





『おい。お前ら、ふざけるのも程々にしろ。』




初めて大きな声で怒鳴った。



「誰だテメェ!いつからそこにいた!これは見せもんじゃねーぞ!」



『最初からここにいた。ここでは僕は殺人鬼って呼ばれてる。君らも知ってると思うよ?僕のこと。』


僕はボスらしき子を素手で触って、立っていられるぐらいまでの体力を奪った。

そして近くにあった林檎を片手で握りつぶして見せた。



「「「「「 ひっ……! 」」」」」



『僕ね、僕を作った奴を殺そうと思って来たんだけど、居なかったからその孫のこの子を殺そうと思って。君たちも一緒に殺されたいの?』


僕はにっこりしながら言った。



案の定男の子たちはびびって、

「今日のところはこのぐらいにしといてやるよ。この殺人鬼がお前を殺すならもう会うことはねーな。(笑) バイバイ。犯罪者のお孫さん。」
「「「「 バーイバーイ!!! 」」」」


と捨て台詞を言って、逃げていった。


バタン


『ふー。帰ったな。いつもこんなんなのか?』


「お陰様でね。」



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作者名:魔水 | 作成日時:2020年6月6日 18時

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