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「やまだあ!おはよう!」
朝いちばん。
教室に入ると窓側の席から元気な声が飛ぶ。
「大ちゃん、笑 おはよ。」
「ちょーっと大ちゃん!私に挨拶は?!」
「Aが小さすぎて見えなかった♡♡←」
「大ちゃんだってちびじゃん!」
「でも俺 Aより大きいもーん。」
「んん、嫌い!禿げろ!ばか!←」
「うっわあひどいよこいつ、
山田どういう教育してんのよちょっと」
「Aが勝手にそんな子になったんだよ」
「2人して朝からAを苛めないの、笑」
「ゆうとくん!救世主だあ!!」
「あ、A ちょっとお話あるから屋上行こ?」
「わかった ちょっと待ってね!」
そう言って嬉しそうに鞄を机の上に置くA。
ああ、ゆうとくんに持ってかれちゃうのかな 。
「なーんだよ ゆうとお、山田のAなのに」
「声大きいよ 大ちゃん。」
「だって俺は知ってるんだよ?」
「何を」
「山田がAのことずーっと想ってること」
「ああ、うん、笑」
「そーだ!山田も告ればいんだよ!」
「は?」
何を言ってるんだろうこの人は ←
──────────────────
Aは昔からよくモテる。
色の白い顔にほんのりピンク色に染まる頬。
つぶらな瞳に少し茶色がかかった髪の毛。
形のいい薄い唇に筋の通った鼻。
うん、完璧。
でも俺はね?
Aの顔が好きなんじゃないよ。
ずっと昔から隣に居るから、
Aの弱さを知ってるから、
誰も知らないAの顔を知ってるから。
俺がこの子を守るんだ って
小さなお姫様は俺が守るんだ って
そう心に決めたの。
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作者名:やまだ | 作成日時:2018年7月10日 22時