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9. 観音坂先輩は暖かい。 ページ39

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そんな事やるんだ。
相変わらず蝉の声が耳をつくオフィスで、ホワイトボードの前に立つ課長の声をデスクで聞きながらそんなことを思った。


社会人一年目といえば忘年会や新年会など、会社での行事が楽しみである。どんなことをするのかな、とか。元々お酒に弱いタイプではないからそういう点の心配もないし。普段喋れないような先輩と喋れたり、仕事に関係の無いことを語り合ったり。そんな行事に夢見ている頃なのだ。

けれど季節は真夏。そんな時に何を、と思っていたら、課長が口にしたのは随分ホワイトなことだった。営業課での横浜旅行だった。横浜といえば東京と違って海があり、アミューズメント施設も数多くある。誰もが一度は仕事ではなくプライベートで訪れたいと思う場所だろう。そんな場所に、営業課の皆で行ける。わたしの胸はその事実に簡単に高鳴っていた。
横浜かあ。素敵だなあ。海水浴に行ったら思いっきりはしゃいで、海の家でご飯食べて。2日目はみなとみらいのコスモワールドだって。小林とでも回るかな。

今からすっかり気分が舞い上がってしまう。実質旅行はあと一週間後だ。それまでにいろんな準備をしないと。水着買って、服も買って。ぽやぽやしながら考えていると、隣から頬を指でつつかれた。




「 顔緩みすぎだろ。浮かれすぎ 」

「 浮かれるに決まってるじゃん!だって営業課の先輩達と遊べるんだよ! 」

「 お前の場合特定のひとりだろ 」




呆れたように笑いながら小林が視線をずらす。その先には同僚と会話をしながら僅かに笑みをこぼす、観音坂先輩。慌ててそんなんじゃないし、と否定した。
最近此奴わたしをからかうのに躊躇いがなくなってきたな。小林の中ですっかりわたしの観音坂先輩への好意は定着しているようで、なんだか腹が立つ。小林はまあ俺も楽しみだけどなあ、と笑顔を浮かべた。こういう時の小林の笑顔はほんとうに真っ直ぐで眩しい。人懐こく明るい小林は先輩達とも仲がいいのだけれど。




「 小林、旅行中一緒にいてもいい? 」

「 え、そのつもりだった 」




一番仲のいい同僚っつったらお前だしな。そんなことをさらって言ってしまう小林、此奴意外とモテるタイプだな。そんなことを思いながらもありがとう、とお礼を言った。

ふふ、楽しみだなあ。
来たるべきその日のことを思えば、仕事中にもかかわらず口元が緩むものだった。

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葡萄爽希(プロフ) - どっぽちん…君は最高にかわいいよ!!!! (2022年10月4日 21時) (レス) @page45 id: d897661d77 (このIDを非表示/違反報告)
y - オリキャラ出すなら注意書きしてほしかった… (2022年5月7日 8時) (レス) @page15 id: 103c948e3e (このIDを非表示/違反報告)
ヒプマイ好き推し決められん - どっぽちん…お前可愛いかよ…(((((殴はっ!!!(`°A°´)し…死ぬところだった…ヤバイヤバイ((汗 良い作品ありがとうございます!!!応援します!!!頑張ってください!!!!!!! (2021年5月16日 15時) (レス) id: 9f95d8689d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきごん - ステキな作品をありがとうございます…!!どぽちん可愛い…!! (2019年10月2日 1時) (レス) id: e69c1b6ddb (このIDを非表示/違反報告)
ましろ.(プロフ) - れをさん» コメントありがとうございます。最後までお読みいただき、また独歩くんと夢主ちゃんを見守っていただき本当に有難いです。完結できたのも読者の皆様のおかげだと大変嬉しく思っております 。○ 最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。 (2018年11月25日 8時) (レス) id: c3377e09aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましろ. | 作成日時:2018年10月12日 17時

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