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6. 観音坂先輩はカッコいい。 ページ19

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「 あっつぅ…… 」




小林、アイス買ってきてよ。
面倒くさい。自分で行ってこい。

そんな会話を、お互いを見るでもなく口先だけでする。オフィスの壁を突き抜け耳を劈く蝉の鳴き声は、とうの昔に聞き飽きていた。


真夏、ともなればオフィスには冷房が入る。だがまだ夏も始まったばかりのこの時期では、節約だのと言われ冷房は入らない。初夏といっても暑さは一人前なのに、決して冷房を入れようとしない此処はやはりブラックだ。うん、絶対ブラックだ。
こんな暑さのなかではやる気なんて出るわけがない。書類も汗ばんだ肌で少し湿り、元気なさそうに草臥れていた。たまには外に、とは思うが外の方が更に暑いのだと考えるとそんな気も無くす。大人しくデスクに向かってペンを握るしかないのだろうか。そんなわたしの耳に、あの課長の声が入ってきた。





「 本当にお前一人で行けるのか?機材の多さから考えて、二人の方がいいだろう 」

「 いえ、皆さん自分の仕事があると思いますし……男ですので、大丈夫です 」




男と言えるのか分からないけどな、と相変わらず憎たらしい笑顔で課長が見上げているのは、面倒くさそうに笑う観音坂先輩だ。その肩からは書類が入っているであろうバッグが下げられており、足元には機材が入る大きさのダンボール箱が積まれている。

あの量を一人で持っていく気だろうか。たしかに持っていこうと思えば持っていけない量ではない。だが、観音坂先輩の営業先と言えばここから少し距離があったはずだ。それに今日は気温も高い。あのように細っこい観音坂先輩が無理などすれば、結果は目に見えている。
わたしは少し考えた後、デスクを離れた。不純な気持ちなんてないよ。全然。観音坂先輩と一緒にいられる時間が増えるなら、なんてことは思ってないから。全然。





「 観音坂先輩、わたし、行きましょうか? 」

「 え、く、さかべさん? 」




積まれたダンボール箱のうち大きなもの一つを持ち上げる。胸の前に抱える。多少は重いけれど、バテるほどでは無い。あと二つ、一回り小さなサイズのダンボール箱なら観音坂先輩でも持っていけるだろう。

観音坂先輩は申し訳なさげに眉を顰めた。もう、そんな顔しなくてもいいのに。こういう場面で欲しいのは、素直に感謝の言葉なんですよ。そう言えば観音坂先輩は照れくさそうにしてから、ありがとう、と小さく言った。

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葡萄爽希(プロフ) - どっぽちん…君は最高にかわいいよ!!!! (2022年10月4日 21時) (レス) @page45 id: d897661d77 (このIDを非表示/違反報告)
y - オリキャラ出すなら注意書きしてほしかった… (2022年5月7日 8時) (レス) @page15 id: 103c948e3e (このIDを非表示/違反報告)
ヒプマイ好き推し決められん - どっぽちん…お前可愛いかよ…(((((殴はっ!!!(`°A°´)し…死ぬところだった…ヤバイヤバイ((汗 良い作品ありがとうございます!!!応援します!!!頑張ってください!!!!!!! (2021年5月16日 15時) (レス) id: 9f95d8689d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきごん - ステキな作品をありがとうございます…!!どぽちん可愛い…!! (2019年10月2日 1時) (レス) id: e69c1b6ddb (このIDを非表示/違反報告)
ましろ.(プロフ) - れをさん» コメントありがとうございます。最後までお読みいただき、また独歩くんと夢主ちゃんを見守っていただき本当に有難いです。完結できたのも読者の皆様のおかげだと大変嬉しく思っております 。○ 最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。 (2018年11月25日 8時) (レス) id: c3377e09aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましろ. | 作成日時:2018年10月12日 17時

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