【ツキウタ。】no title【ツキプロ】 (ページ9)

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Valentine Day (Sora.O) ページ9

「ええええええええ!? ほんとに!? いいの!? ほんとに俺宛!? 大原空で合ってる!? 」

『やかましいっ! 』

「ったぁ……ﾊｯ、夢じゃない!? 」

『 …どんだけ人間不信なわけ… 』

本当に同い年か疑いたくなる程子供っぽい空にバレンタインチョコではないけどプレゼントを渡したらまるで雛のように鳴いている。
最初なんて酷かった。
箱を渡したら空は「ん? 宗司宛? 」って言うもんだから思わずブチギレて怒鳴ってしまった。

「ひええええええ…どうしよう、俺嬉しくて今なら10曲程ラブソングが造れそう…! 」

あんまり効いてないみたいだけど。
というより、気にしてないのかもしれない。

『毎年あげてたじゃん! 何を今更… 』

「え、もらってないよ? 」

『 …… 』

「 …… 」

『 …犬の形に青いチェックの、包に、水色のリボン』

「それ去年鞄の中に入ってたやつ! 」

『 ……ギターの形の箱』

「一昨年部屋の前にあったやつだ! 」

『もらっとるやんけ! 』

ついうっかり手が出て空の頭をぺしぺしと叩く。
ちゃんと名前やメッセージ添えてたのに気づかれてないときたら結構泣きそうだ。
普通に使ってくれたりしてるから気づいてるもんだとばかり思っていた。

「え、まって、もしかしてアレ、Aからの…? 」

『本当に気づかなかったの!? 他のメンバーは何も言わなかった!? 』

「うえ…えーと…望が確か、今年もAねーちゃんから貰ったーとは言ってたけど… 」

『気づけよ !! 』

浮かれてあげていたあたしが惨めだ。
時間が合わなかったりして直接渡せないだけでこんなことになってたなんて。

「名前くらい書いといてくれたらよかったのに」

『メッセージカード一緒に入れてたはずだもん』

「 ……あ、全部英語だったり筆記体で読めなかったやつだ! 」

『もう空なんて知らないばーか』

「うわぁぁぁあまってよ～!! 」

１ヶ月くらい無視してやる。
このバカ空!!

「って泣きながら言ってたもの…結局は仲良しだな。モリ、毛布かなんかあるか? 」

「 Aねーちゃんと手繋いで寝てる～いいな～」

「空先輩は本当の兄妹みたいに仲良しだもんね、羨ましいや… 」

「空はたまにAに楽曲提供してるからね。それなりに仲が良くないとできないことだから…はい、毛布」