影山飛雄の友達事情【男主】

友達47 ページ48

すぐさま外に出て、色々駆け巡った


施設の近くの公園のベンチに、黒髪の人が居て



もしかしてと思った


A「とびっ…！？」



でも、彼は飛雄ではないと気が付いた






A「お兄……ちゃん」


国見「何年ぶりだろ

そう言われたのは」


A「あ、いやその

今のはちがくて、その……」




国見「いいよ



別に、実際それで合ってるんだし」



A「え」




ぐるぐると頭はひどく回転し

ガンガンする





国見「前にも言ったよな






俺はお前の兄だって」




A「いや、だってそんなはず」








混乱する中、彼は話を止めなかった





国見「俺とお前は、運悪くも

貧しい家に双子として産まれた」



A「やめて」


国見「5歳までは一緒にいた


けど……」


A「やめてよ……」






国見「お前は、父さんの働いていた『成川』病院の院長夫婦の養子になったんだ」




A「いやだ……」




国見「本当は嫌だったよ

でも、養子に行かせることで、報酬金が貰えた


少しでも豊かになれるくらいの



酷いだろ？


両親はお前を売ったんだ」




A「もうやめて……」






国見「けど、結局その金はおばさんに取られて

ぱぁ


笑えるよな」




A「それ以上は……」





国見「でもな、これだけは聞いてくれ





けして、お前が嫌いで手放した訳じゃない



少なくとも俺はそうだ


これだけは信じてくれ





だから、行き場が無いなら、俺と暮らそう





二人で」







A「っ…！」

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