永遠の契り(JK) (ページ13)

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jk side

Aが僕の側を離れた。
元々僕らは距離が近過ぎる、そう思われることは以前にもあった。
でもきっとこの婚姻さえなければAが側にいたはずだ。
母上の近くに誰よりも信頼できるAがいてくれるのはとても安心できるし母上がAに危害を加えることはあり得ない。

それでも、Aが側にいなくなってどうしようもないくらい虚無感に包まれる時がある。

なんで、隣に座る女がAじゃないんだろう、
ある意味諦めに近い形で、Aを守るつもりでした婚姻だったけどもっと別の選択肢があったのではないか、そんな想いでいっぱいになる。
どんなに成長したっていつもAの事になると冷静な頭じゃいられなくて、そんな自分につくづく嫌気が差す。

そんな思いを抱えている自分にはもちろん、嫁いできた女に配る気は持ち合わせていなかった。
彼女と言葉を交わしても顔を合わしても愛情が芽生えるどころか何故自分との婚姻を望んだのかという怒りさえ湧いてくる。

子孫を残すため、床入りを今か今かと周りの者は待ち侘びているが冗談じゃない。
A以外の女を抱くなんてそんなの受け入れられない。
そんな気さえちっとも湧かない。

今は鍛錬や学業に専念したいと理由をつけて逃れているがこれが父上にいつまで通用するかなんて分からない。

でもA以外の女の肌なんて知りたくないし、なによりもAを傷つけるようなことはしたくなかった。

婚姻をして既にAを傷つけているのに、虫がいい話かもしれないけど、もうこれ以上Aに涙を流せさせたくないんだ。