幽霊 五十人 ページ6
聞こえた瞬間、それは地獄絵図へと変わった。
そのヒトカゲに捕らわれた妖は飲まれるように影の中に消えていく。
まるで地獄の業火に焼かれているような錯覚さえ起こす。
「はは、」
鯉伴「A？」
その瞬間だった。
「アハハハハ！アハハハハハハ！」
狂ったようにAが笑い出した。
その笑いはどこか狂気的で背筋をゾワリとさせる。
でも、
それと同じくらい悲しく見えた。
リクオはそれが見ていられなくて目を背けてしまう。
依代「やや子！」
羽衣狐の依代だった女性が後ろからAを抱きしめた。
その途端、笑い声が途絶えヒトカゲは一瞬にして消え去る。
だが何を思ったのか、ヒトカゲは最後の抵抗とでも言うように鵺の右腕を貫通しただけだった。
すると、鵺の腕はドロっと溶け、骨格が見えた。
鵺「なに？」
腕を顔に近づけてよく見る。
鵺「しかたない…」
鵺は剣印を結ぶと上に軽く振る。
そこに現れたのはまがまがしい何かの門だった。
鵺「ここは一旦引くとしよう。
千年間ご苦労だった、鬼童丸…、茨木童子…、そして
地獄へゆくぞ、ついてこい。」
妖怪たちは次々と門の中へと消えていく。
鵺は確かに“地獄”と言った。
Aには見えていた、聞こえていた。
門の中から自分の名前を呼ぶその姿が……
“A”
“愛シイ我ラノA”
“オイデ”
“楽ニシテアゲル”
「……死人は死人らしく黙ってみてろ。」
門はいつの間にか閉じていた。
なんだか頭が痛い。
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uka8502(プロフ) - 終わり?!もっと続きみたい!! (2020年7月23日 6時) (
レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
nanohana1448(プロフ) - これで完結なんてもったいないです！続きないんですか? (2019年3月19日 18時) (レス) id: 0aec07dd47 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 一気読みしちゃいました！完結しちゃったんですか？続きがものすごく気になります！ (2018年4月16日 11時) (レス) id: 6cb8084524 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 完結ですか？！すごく続きが気になります … 最後に話を聞いていたのは誰なのかとかこれからのみんなとか …… (2018年1月21日 1時) (レス) id: dbe1d7a27d (このIDを非表示/違反報告)
Secret - とても、面白いです！完結なんですか？続きとてもきになりなます！ (2018年1月8日 19時) (レス) id: c47de82906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆえりぃと | 作成日時：2017年1月8日 1時
