さよなら初恋 (ページ13)

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そんなタイミングで「あっ！！」と後ろから声が聞こえて振り替えれば、TrickStar

さよならを告げて久しぶりに会う彼もいた

そんな彼らの横にはもちろん彼女、あんずちゃんもいて、「久しぶり」と声を掛けられた

「あ、うん。久しぶり」

「Aちゃんも今から入るとこ？」

「え…そういう訳じゃ」

無邪気に話しかけてくる彼女に悪気がないのはわかってる

でも、衣更くんと並んでいるのは見てるに見てられなくて、目線が合わせられない

「みんなはどうして？」

慌てて話を逸らせば、嬉しそうにあんずちゃんは口を開いた

「TrickStarが今度番組のオファーで、ここの食ﾘﾎﾟするからその下見に来たんだ」

「え？」

「お前、あんずと一緒にプロデューサーしてるのに知らなかったのか？」

首を傾げて、LI○Eを見るもそんな連絡は来ていなければ、もちろん、スケジュールにも書かれていない

チラッとあんずちゃんを見れば、「私伝えましたよね？」の顔をしていて、素直に謝るしかなかった

「俺たちのプロデューサーでもあるのに、それは困るよ」

「今回はあんずが把握してたから良かったが、次もこれでは迷惑だ」

スバルくん、北斗くんの言うとおりだ
プロデューサーとして情けない

「把握しきれてなくて、ごめんなさい。TrickStarのスケジュール把握しきれてなくて、迷惑掛けれない。このままあんずちゃんにお願いします」

そのまま立ち去ろうとすれば、「逃げるの？」と今まで黙っていた真くんの大きな声に肩を揺らした

「逃げるの？TrickStarから」

「逃げる？そうかもしれませんね。あなた方には、優秀なあんずちゃんもいるし、私は必要ないでしょう？」

「失礼します」と頭をペコリと下げてその場を離れようとした

「Aちゃん、Aちゃんのしたい事ってモデル？」

あんずちゃんの一言にその場が、凍りつくのが分かった

「えっ？なんで？」

「だってこの間、確か」とバッグから出したのは、先日のブライダル特集の載った雑誌だった

「このブライダルのモデル、凄い綺麗で私憧れちゃったもん！」

“Aちゃん、可愛い”
“憧れちゃうよねー”

憧れる？なんで？

“ほら、みーんなAちゃんに憧れてるんだから、自信もって！”

“お母さんたちもその方が喜んでくれるよ。ほら、笑って”

お母さんたちがいないのに、笑えないよ

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