し ページ10
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「Aさん、欠勤が続いた分しっかりと働いて下さいね」
『うっわ、ブラック企業反対……』
「何か仰いましたか」
『いえ何も』
アズールくんはニコリと綺麗な表面の笑顔で圧をかけてきた。
風邪で休んでいたせいでモストロラウンジの仕事を休んでいた俺は、代わりに休日出勤する事になった。
元々、ここは俺の意思で働いている訳じゃない。本当はあのウツボ野郎が誘ってきたから断れなくて始めた。
それなのに未だ続けている俺は馬鹿だろう。知ってる。
『いらっしゃいませ。三名様でございますか？』
笑顔を貼り付けて明るい声で言う。
接客業が一番嫌いかもしれない。何で知らない奴の為に笑顔作ってやんなきゃいけないんだよ。
お客様は神様です？何言ってんだ、世界全員神になるだろうが。神に謝れ。
特にクレームを入れてくる煩いサバナクロー寮生は厄介。対応が面倒だし大声で騒ぎ立てるから。
『いらっしゃいませ。二名様、でございますか』
「やっほー、サメちゃん。遊びに来ちゃった」
「お久しぶりです。A先輩」
わぁ、来てくれてまじ迷惑。
いつも俺は彼と出勤日を被せる。だから今回の様に店員と客という立場で顔を合わせるのは初めてだ。
お前幾らでもこのカフェ来れるだろ。何故ここでわざわざデートを？嫌がらせですか？
『お席までご案内させて頂きます』
二人の言葉を無視して俺は席へと案内する事に決めた。
さっきからウツボがやたら俺に対してウザ絡みしてくるが完全無視。彼のことはでかい二酸化炭素だとでも思っておこう。
そして、席まで案内し裏の方へ避難しようと思いきや、左腕を掴まれた。
「注文いい？」
『はい』
「俺はたらこパスタ。小エビちゃんは？」
「あ、私は海藻サラダとチーズケーキで」
帰りたい。とにかく帰りたい。風邪でも働けば良かった。何故俺は爆睡していたんだ。おまけに変な夢も見たし。
注文を聞き、今度こそ帰ろうとすると腕を握られている力が強まった。
『……何か他にご注文はございますか？』
「あれちょーだい。ストローがハート型で二人で飲む」
『カップルストローですね』
「そうそう。あれね。サメちゃんが持ってきてよ」
は？
あっっぶね。つい笑顔が崩れそうになった。
お前商品開発の時は「ストローを2人で飲む意味ねぇじゃん」とか言ってたくせに何考えてるのかマジでわかんないこのウツボ。
しかも俺にそのジュース持って来いって？何？罰ゲーム？そんな羞恥プレイ地獄か。しかもこの二人に渡すなんて。
『……かしこまりました』
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きのこ(プロフ) - 天さん» ありがとうございますー！！作者の需要の無い解釈まで読んで下さりありがとうございます！面倒臭いやつですよね笑激しく同意です。 (2021年1月25日 18時) (
レス) id: 4f05699535 (このIDを非表示/違反報告)
天 - 遅くなりましたが、もしもの話読みました。ジャミルもフロイドも好きなので嬉しかったです。バッドエンドの理由がジャミルらしくて、やっぱり面倒臭いやつだなと思いました(笑) (2021年1月25日 16時) (レス) id: 5c82add3f1 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - 緋にゃんさん» リクエストありがとうございます！良いですねd(≧▽≦*)ストーリーが思い浮かんだら、是非投稿したいですー！！ (2021年1月20日 22時) (レス) id: 4f05699535 (このIDを非表示/違反報告)
緋にゃん(プロフ) - もしもジャミルの方に惚れたらとかの番外編？とか読んでみたいです！ (2021年1月20日 22時) (レス) id: 152c3eadfc (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - 天さん» 分かります。やる時はやる、そんな監督生ちゃんが好きですー！夢主くんは自分が恋人という幸せに結構浮かれてますね笑良かったね、と心温まります笑最後のエーデュースは次作の方がエースメインなので匂わせ風に入れてみました！最後までありがとうございます(*´▽`人) (2021年1月20日 19時) (レス) id: 4f05699535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ | 作成日時：2021年1月13日 0時
