『永遠の時』 episode one ~Devil's sister ~ (ページ4)

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醜く美しき争いページ4

パチュリーside

目の前の吸血鬼は何者なのだろうか。
上位の吸血鬼でも、目の前の吸血鬼のような大きさになるのは5年以上かかる。

吸血鬼は、精神年齢と強さによって見た目が変わるのだ。

ちょうど今5歳であるレミリアも、目の前の吸血鬼と同じぐらい…いや、レミリアの方が少し小さい。

レミリアもまた、将来期待されていた吸血鬼なだけあって、とても成長が早く、私でも勝てない程強い吸血鬼なのだ。

そのレミリアを超える存在が戦いを挑んで来た。普通に戦ったら勝てるわけが無いし、
下手に攻撃して怒らせたら私の命はないだろう。さて、どうしたものか。

私の自慢、究極能力(アルティメットスキル)『真ノ叡智(ノボリツメタテンサイ)』を使用して現在考えている。
思考速度が100000倍、言ってしまえばチートである。演算能力は付いていないため、自分で考えなければいけないが。

そういえば。吸血鬼のあの弱点なら、
目の前の吸血鬼に怪我をさせず、捕らえることができるではないか。

よし。パチュリーノーレッジ、行け。

パチュリーside out

フランドールside

『じゃあ、スタート！ルールはどっちかが倒れるまでだよ～？』

さーて、どうしま…
「水符ベリーインレイク！」

ぎゃん？！何よ、この水。
あの魔女…ドヤ顔しやがって…

くっ！こんなの、こんなのっ！
でも…力が抜けてゆく…

フランドールside out

パチュリーside

「水符ベリーインレイク」

やったわ。
この魔法は対象を水の球体で閉じ込める、というもの。

溺れないのかって？もちろん溺れるわけないじゃない。ちゃんと酸素は供給されているわ。

あら、眠ってしまったようね？
とりあえず…旦那様に報告よね。

きっとこの吸血鬼が、次期スカーレット家当主になるのでしょうね。

恐らくこの吸血鬼は吸血鬼王(ヴァンパイアロード)。レミリアよりも遥かに格上…
下手したら旦那様よりも格上かもしれないわ。

何故奥様からこのような化け物が…？
まぁ、考えても仕方がない。

この吸血鬼は封魔石が埋め込まれた縄で縛っておきましょう。

私は旦那様の部屋へと向かった。