検索窓
今日:1 hit、昨日:13 hit、合計:62,360 hit

夜の塾 ページ9

私たちは、神谷先生の言った通り、桜子ちゃんを案内するため、秀明内を歩いた。

もう、人はいなくて、教室とかはとても不気味。

「ここが資料室だ。」

資料室にみんなが入ったとき。

カタっと、何か音がした。

みんなも聞こえたみたいで、耳をすませている。

「これ、プラスチックと、人の爪が当たる音だよ。」

桜子ちゃんが突然そんな事を言い出した。

プラスチックと人の爪?!


「どうしてわかるの。」

桜子ちゃんちゃんは、ちょっと苦笑して、私を見た。

「生まれつき、人より耳がいいの。
あんまりいいことはないけどね。

あと、目もいい。全く暗い場所でも、なんとなく、景色が見えるの。」

へえ……!

なんだか、KZの戦力になりそう。

「けどそれじゃ、おかしいよね。」

翼が、隣で息を詰めて言った。

「何がおかしいの。」

訳がわからなくて、翼を見た。
翼は、何が分からないのかという表情をしながらも説明してくれる。

「だって、教室はこんなに暗いんだよ。
それに、生徒は学習室か談話室。
それ以外に生徒がいられる場所はない。

教師だって、この時間まで教授室を出ている人間なんていないんだから、ここには人がいるはずないんだ。」

そっか。

そう考えると、確かにおかしいよね。

次からもっと、視野を広くしなくちゃ。

「あそこ。
カーテン横に、男の人がいる。
あれは……高校生みたい。」

え?

「てことは、使用できない時間にも関わらず生徒が教室に不法侵入している。

もしくは、秀明生じゃない、別の人間が出入りしているってことだ。」

黒木くんは、顔を険しくしながら答えた。

「とりあえず、ここでようぜ。
向こうにも、ばれたら困るし。」

上杉くんの言葉で、その教室は退出した。

serendipity→←築宮桜子



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (50 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
21人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

瑠璃菊bookworm(プロフ) - 桜子ちゃんカッコいい!私はお父さんの頭をポカってすることぐらいしか出来ないのに… (2018年2月23日 23時) (レス) id: 6763eabd01 (このIDを非表示/違反報告)
- 桜子ちゃんこわいよオおおおおおお (2016年4月22日 17時) (レス) id: d885b7a670 (このIDを非表示/違反報告)
えりん(プロフ) - ルカさん» そんなコメントをいただけるとは……泣きそうなほど嬉しいです(;_;)私も桜子ちゃん好きなんです笑共感していただいてありがとうございます!頑張ります! (2015年12月27日 22時) (レス) id: 02bf578d58 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - すごく面白かったです!桜子ちゃんのキャラが可愛い!えりんさんの作品大好きです!これからも他の作品頑張ってください!応援してます! (2015年12月27日 22時) (レス) id: e3b5485af0 (このIDを非表示/違反報告)
えりん(プロフ) - fumiさん» ありがとうございます!築宮の感想を聞けて嬉しいです。ありがとうございました! (2015年8月21日 6時) (レス) id: 02bf578d58 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:えりん | 作成日時:2015年8月14日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。