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「ああっ!もう半過ぎてんじゃん!」
『嘘!?』
悠仁の声につられて時計を見ると、いつの間にか4:30を過ぎていて。「先に行ってっからなー!」と叫ぶ悠仁に追いつこうとして、慌てて急ブレーキをかけた。
『佐々木ちゃん!井口!』
「何?」
『百葉箱で見つけた物のことだけど…』
「あぁ、アレのこと?」
『ぜっっっったいに封印解いたりするなよ』
「えー………」
『ぜっっったいだぞ。っていうか早く元の場所に戻せよ??わかったな?????』
何本もグサグサと釘を刺す。面白そうとかいう理由でお札剝がされたりしちゃたまったもんじゃない。2人は私の剣幕に若干引いたようだったが、苦笑して返事をする。
「分かったからそんなに何回も言わなくても。私らだって高校生なんだしそれくらい分かるってば」
『あ、そっか…』
そういや、コイツらも幼稚園児じゃなくて高校生だったわ。疑ってごめんと頭の中でさっき刺した釘を釘抜きで抜く。すまん、穴だらけにしてしまった。
この時の私はまだ知らない。わざわざ釘を釘抜きで抜いてやるどころか、釘じゃなくて包丁くらいデカいやつを刺しとくべきだったことを……………。
_____爺ちゃんの病室で、悠仁と一緒に買った花を飾る。うん、今日もいつもと同じで綺麗だな。毎度思うけど花屋の店員さんのセンスすげーなマジで。
「悠仁……最期に言っておくことがある。オマエの両親のことだが」
「いいよ興味ねーから」
「……………オマエの!両親の!ことだが!」
「だから興味ねーって」
バッサリと切り捨て、挙げ句の果てには「死ぬ前にカッコつけようとすんのやめてくんない?」とまで言い出した悠仁。両親のこと聞く気ゼロじゃねーか。そんな悠仁に、爺ちゃんがわなわなと震える。
「オ…オマエ、男はカッコつけて死にてえんだよ!空気読め!!」
『いやもう諦めたら?』
「うるせえA。花とかもいちいち買ってんじゃねえ。貯金しろ」
「爺ちゃんにじゃねえよ。看護婦さんに買ってんだ」
「尚更だ馬鹿」
看護婦さんに……ねぇ。呆れたような視線を悠仁に向けると無言で睨まれた。ほほう、そんな態度に出るか。ならこっちだって策があるからな。
『なあ爺ちゃーん。実はその花………い゛っ』
密告しようとすると、慌てたように足を踏まれる。暴力反対。レッドカード、レッドカード。
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おもち食べたい(プロフ) - 怒らないで委員会会長mAKAさん» ありがとうございます!何でアンリシャルパンティエが出てきたんでしょうね…。たぶん夢主ちゃんがケーキ食べる気分だったからじゃないですかね…??…あれ本当に何でだろう(作者) (2022年3月1日 18時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - このシリーズ滅茶苦茶好きです!突然のアンリシャルパンティエに「何故ケーキ屋……?(困惑)」と声に出してしまったくらいにはのめり込んで読んでます(感想が謎)更新無理のない程度に頑張ってください!応援しています!! (2022年2月28日 23時) (レス) @page36 id: 6506a00938 (このIDを非表示/違反報告)
おもち食べたい(プロフ) - のどかさん» ありがとうございます!野薔薇ちゃんやっと出せました…!可愛いと言って頂けて嬉しいです! (2022年2月26日 23時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
のどか - やった!野薔薇ちゃん出て来ましたね!かっわい〜…!一年ズの可愛さがカンストしてるよこれ…!虎杖君は言わずもがなだし、伏黒君は最近デレが増えてる気がするしでもぉ〜〜!いつも面白いお話をありがとうございます!これからも頑張ってください!! (2022年2月26日 21時) (レス) id: fa90cdb483 (このIDを非表示/違反報告)
おもち食べたい(プロフ) - souさん» ありがとうございます!そのように言って頂けて本当に嬉しいです…!! (2022年2月24日 18時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち食べたい | 作成日時:2022年2月14日 18時