−3−え……私の従弟宿儺の器なんですか…？【呪術廻戦】

✿ ページ28

そのまま屋上に直行し、とある電話番号を押す。プル…と鳴った直後に「もしもし？」と聞こえた声に思わず天を仰いでしまった。




「Aちゃん？おーい？」

『いや何で1コールで出れんだよ』

「だってAちゃんからの電話だし…」

『何その意味不明な理由は』




1コールで出るとか特級って意外と暇なの？まあでもいつもこんな感じだしな。今更か……と放っとくことにした。考えるだけ無駄だろどうせ。



お察しの通り、電話の相手は幼馴染兼好きな人の憂太である。ちなみにまだ彼氏ではない。だって私が(遠距離恋愛が不安だという理由で)振ったから。なんか天国の里香ちゃんにぶっ飛ばされそうな理由だな……と思いつつ、空を見上げる。また会いたいなぁ………。




「そう言えばAちゃん大きくなったね」

『あのさ3日前にも電話したよね？？』

「昔は本当に小さかったのに…」

『もしかして3日前の記憶が抹消されていらっしゃる？？？』




可笑しいな3日前にも電話したのに。なんなら1週間前にも電話したのに。記憶が抹消される呪いにでもかかったんですか？？？



悠仁と一緒に暮らすようになって電話の頻度が激減した………かと思えば、今度は憂太との電話回数が急激に増えた。時差の問題もあるけど3日に1回は電話してんな。ちなみにそれ以外の日は毎日LINEしてる。送った数秒後には速攻で既読がつくので、特級ってどれくらい暇なのか今度五条先生に聞いてみよう。




『そんな今日は憂太さんに重大発表があります』

「え、何？従弟が可愛すぎるとか？」

『いや違うわ。それに可愛いのはどっちかと言えばめぐ……………憂太かな！！！！！』




恵、と答えようとした瞬間何故かミシミシという音が電話越しに聞こえたので、咄嗟に憂太と答えを変換する。うんまぁ憂太も可愛いとは思うし大丈夫、嘘は言ってない。




「そっかー。またスマホ壊すとこだったよ」

『アッ………ソッスカ………………』

「この前はごめんね？あの時は予備の予備のスマホを持ち歩くって発想がなくてさ」

『まずスマホを壊すなよ』



憂太の言うこの前とは、会話中にスマホが2回ご臨終してしまった事件のことだろう。あれっスマホってあんなに脆かったか？ちょっと力込めただけでポッキリいく程繊細なもんだったっけ？？

✿→←✿

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す