First Step ページ1
北斗くんが慎太郎くんと付き合い始めた日、慎太郎くんがハタチ頃のイメージです。
Make Up
20話の最後の会話の直後のお話です。
ほのかな街灯が辺りを照らす。
エンジンを切ってしばらくたつ車内は、高揚感でずっと鼓動が早いのも手伝って少し蒸し暑い。
外に人気は無いとは言え、会話が漏れ聞こえたら、と思うと窓を開けるのをためらうのは慎太郎も同じだろう。
「そろそろ行こっか。お母さん夕飯用意しちゃってるよね？」
「うん…。慎太郎もでしょ？」
名残惜しいのも、同じ気持ちかな。
もう少し一緒にいたいけど、そろそろ帰らなきゃ。
車を走らせ出した慎太郎が、窓を開ける。
火照った顔に風が当たって気持ちいい。
帰り道は、来たときとは真逆の穏やかなムードだった。
時折目が合うのが変にくすぐったい。
少しはにかんで微笑む慎太郎はまたかっこよくて、心が高鳴る。
あっという間に家に着いてしまった。
「ありがと。…じゃあね。」
「うん、また。」
お互い照れ笑い。
慎太郎の車が見えなくなるまで見送ったあと、中に入った。
なんだか頭も胃のあたりもフワフワする。
顔が熱いし、勝手ににやけてきちゃうし、胸が満たされていて夕飯はあまり食べられなかった。
部屋で一人、ベッドに横たわる。
夢かな。夢かも。朝になったら現実に戻ってたりして。
好きだよって言ってくれた瞬間の慎太郎の顔、一生覚えてると思う。
目を閉じるとまぶたの裏に勝手に浮かんできてしまって、胸がキュンとする。
寝てしまうのがもったいなくて、今日が終わってしまうのがもったいなくて。
ずっとベッドでゴロゴロしていた。
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りんご(プロフ) - けーた。さん» ありがとうございます！寂しいと言っていただけて嬉しいです。私も緑×黒は好きなペアなので、また書けたらいいなと思ってます。 (2022年2月25日 19時) (
レス) id: eaa5a5859a (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - 前作からこちらのお話本当に好きで楽しみに読ませて頂いてました。完結は寂しいですが…最後まで書いて下さりありがとうございました。新作の方も楽しみです。また緑くんとのお話も見れたら嬉しいです^^ (2022年2月25日 8時) (レス) id: 857c9b8bce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご | 作成日時：2021年12月4日 20時
