負けず嫌いの君。【黄】 (ページ23)

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「どうだった？二人三脚」

『遠回しに遅いって言われてる感じしてさ～』

「でも速かったじゃん！」
『イライラが加速させたのかな笑』

お昼休憩の時間になり、一斉に周りが保護者のもとへ行くなり、友達と食べたりしている。

今日もお母さんは出張続きで、来ることができなかった。

気を遣ってくれた友達が一緒に食べてくれることになったが、
今日はるぅとが誘ってくることは無かった

「私、借り物競争の準備万端だよ。」

「うちも。」

そう言い眼鏡をつけるなり、髪型を変えるなりする友達を横目にみて苦笑する。

『そんなに選ばれたいの？笑』

「○○先輩を勝ち取る」
「◇◇くんに選んでもらうんだ…！」

『そっか笑』

案外キラキラしている回りの子達が羨ましかった。

考えてみると、私はあまり目標と言うものが無いのかもしれない

将来の夢も決まってないし、大学進路もまだ。
まさや恋愛だなんて。

「おおーーい」

『あっ、ごめん』

ぼーとしていた自分を笑い高める友達

『皆キラキラしてるね。笑』

「いや、普通にしてればこうじゃん？笑」

『そ、そーだよねｯｯ……』

肩が落ちて、ダメージ50%。()

『私、好きな人もいないから、さ……』

「じゃーさ、作っちゃえば良いじゃん？

ほら……るぅととか。」

？！？！

『ｺﾞﾎｯそれは無い！どうせ好きになったとしても付き合えないし笑』

飲んでいたお茶が変なところに入った

「それが良いんじゃん！ハラハラドキドキが楽しいの！！」

「ほら、次の借り物でるぅとに選ばれるか期待してみるとか、」

『あー……ね？』

「いつもAに付いてくるならさ、何が何でも借り物もAを選ぶんじゃない？」

『え、じゃぁ、、そうしてみる。』

あーなんか嫌な予感しかない笑

ーーー

そして、その借り物競争の時が来た。

1レース、2レースが終わり、会場は十分に沸き上がっていた。

「ほら、願って」

『るぅと来いるぅと来いるぅと来いるぅと来い……』