負けず嫌いの君。【黄】

〜〜〜 ページ20

るぅと「ねえ、二人三脚一緒にでない？」

突如言われたお誘いが、私には挑発に聞こえた。


『誰がついていけないだよ…！』

るぅと「そんなこと笑ほら、Aと僕同じくらい
　 でしょ？」

『男子と組めば良いじゃん』


読んでいた本へ目を戻す。
すると耳元で、

るぅと「ここだけの話、Aが一番仲良いから」

と呟いた。

『そのテクニックで私が堕ちるとでも？』

ナルシストにも程がある。


るぅと「お願い！一緒に出て！」


『考えておきます。』

ーーー

そして、種目決めの時間。

次々と同じ早さ同士、仲良し同士がペアを決めていくなか、私だけが一人取り残されていた。

「Aちゃんどうする？早すぎて一緒に走れる女子いないよね…？」


困ったもんだと思い彼奴の方をちらと見ると、

『ｷﾞｸｯ』

ニッコニコの笑顔でこちらを見つめていた。

「宮野とるぅと、あんまタイム変わんねぇんだから組んじゃえよ。お前らには俺ら敵わねぇよ…」

るぅと「サンキュー森田。てことで僕とAで二
　 人三脚はやるよ。」



『くぅぅぅぅぅｩｩｯ……そぉｫｫ

やりたくなかったぁ…』


何でかって？

ウザいし、きもちわるいし、嫌いだし、




「宮野さん調子のってる…ウザ。」

こんなのに巻き込まれるし……！！！

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