負けず嫌いの君。【黄】

〜〜〜 ページ17

『私、るぅとん家嫌い。』


るぅと「……え？なんで？！」

びっくりして彼の体勢が前のめりになる。


『…………羨ましいなぁ…て。あんたが。』

天井を見つめながら、こう言った。


るぅと「あ〜、、分かっちゃうかも〜。僕んちは、
　 お金に困ってないし、親も優しいし、、」

『ぅるさい……！

仲良い親子見ると、たまに、不幸になってくれ……って思っちゃうくらい、私飢えてると思う。』


るぅと「うんうん。」


『たまに、自分のお母さんがﾀﾋんで、新しいお母さんが来ないかなって思うときもある

けど、私は私のお母さんじゃなきゃダメなの。』


るぅと「お母さんのこと嫌い？」

『嫌いなわけない。』


るぅと「じゃぁ……好き？」

『好きとも言い切れない。』



るぅとの言いなりになった気がしてちょっと嫌だったけど、

今日だけは、私の中にある鬱憤を晴らすためにそれを使った。


『なんで、300人中2位になったのに、褒めてくれないの。

なんで、50m走も女子で一番だったのに、褒めてくれないの？』


るぅと「1位がいるからねぇ……ここに。」

涙目でぎろっと睨み付けると、さすがに殺気を感じたのか、

るぅと「な、なんでもないよ。」


るぅと「そういう教育方針なのかな……？」

『分かんない。』

るぅと「恥ずかしがりや？」

『多分違う。』

一問一答が続いた。

るぅと「三奈さんだってAのお母さんだも
　 ん。嫉妬くらいするんじゃない？」

『う……ん‥。そうなのかな‥。』


るぅと「Aだって、僕に嫉妬するでしょ？」

『うん……まぁ。』


るぅと「でも、僕のこと、嫌いじゃないでしょ。」

『うん。まぁ、好きな方じゃない？』













って、


『何言わせてくれてんだ……！』

〜〜〜→←〜〜〜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す