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できる後輩? ページ12









たった今、彼らの会話に出てきたAは何をしているかというと。


森の中、帳によって真っ黒になった空を見上げていた。







『西宮先輩、これ貸すんで飛んでいってください』


「バカなの?だってAちゃん腕…」


『先輩の方がまだ元気してるじゃないですか。私は後からゆっくり追いかけます、先輩は上から探してくださいよ』







だらり、と力なく下ろした腕、のもう反対の方の腕で箒を差し出すA。


西宮の箒を燃やしてしまったお詫びに、とあくまで軽めの口調で続ける。







『先輩、私の箒乗れるなんてそうそうないですよ〜?』


「…今呪霊が襲ってきたらどうするの?きっと強いやつが…」


『そしたら箒呼び寄せます。守護霊も出せますし、多分大丈夫です』


「多分って…」







眉を顰める西宮に、Aは軽く笑いかけて。


戦ってる生徒を救っちゃってください、と背中を押した。





渋々箒に跨り、空を飛んでいく彼女を見送って、Aはくるりと体の方向を変化させる。







「すごく立派だねえ、先輩を守るなんて」


『守るなんてそんな。先輩はまだ動けるんだもん、先に行かせるのは当たり前ですよ』


「そんなものなの?よくわかんないや」


『私たちと呪詛師(あなた達)は価値観が違うんですよ、きっと。何その趣味悪い剣』







彼女と対峙したのは、髪の毛をサイドテールにしている呪詛師の男。


彼が握っている剣の持ち手には人の手の部分がついており、互いに握り合う形になっている。







「これね、鞣造が作ってくれたんだ」


『誰だよ』


「あれ、このデザイン好きじゃない?」







ニコニコ笑顔を浮かべながらAに話しかける呪詛師の男に、また笑顔を浮かべて応対するA。


彼らはフランクに話しながらも、間にはピリピリした雰囲気が漂っていた。









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なんなん(プロフ) - そち。さん» えええ、まさかまさかロビさんに会えると思いませんでした…!閲覧ありがとうございます!! (2021年3月5日 17時) (レス) id: c1887ad742 (このIDを非表示/違反報告)
そち。 - え私もレドベルちゃん大好きです!!! (2021年3月4日 22時) (レス) id: aef3ed9d84 (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - 兎紀さん» 私もななみんと夢主の絡み結構好きです!!笑読んでくださりありがとうございます~~! (2021年3月1日 16時) (レス) id: 10e9d245a5 (このIDを非表示/違反報告)
兎紀 - ナナミンと夢主ちゃんの絡み可愛くて好きなのでこれからも出してもらえたら嬉しいです!!更新頑張ってください!(^^) (2021年3月1日 5時) (レス) id: 6d9d4e9d65 (このIDを非表示/違反報告)
花璋(プロフ) - なんなんさん» いえいえ!毎日更新お疲れ様です!最新話の帳の詠唱、出すタイミングカッコイイです(b・ω・)b (2021年2月26日 21時) (レス) id: 7ebade7fdf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なんなん | 作成日時:2021年2月14日 13時

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