魔女が一人。2【呪術廻戦】

呪術師もどき ページ1

．






上空から呪霊を探しながら、ゆっくりとAは浮遊していた。


みんなそれぞれ戦っていて、特に大きな問題は起きていない。






さっきの真依のように撃ち落としてくるかもしれない攻撃に備えながら呪霊を探していると、辺りに衝撃音が鳴り響いた。







『誰だっけ…あ、野薔薇か』







音がした方では、野薔薇とあの西宮が戦っていた気がする。



野薔薇の術式だったら西宮の箒の毛を掴めば一発だ。引き摺り下ろせるし。






好奇心から、少し見にいくついでに近くで呪霊を探ってみようと思ったAはその付近へと向かっていく。



彼女が見た光景は、







『野薔薇…？』







ピコピコを振りかざす野薔薇と、彼女が向かっている特徴的な髪型をした西宮と、野薔薇に向かっていく銃弾。







『イモビラス(動くな)！』







咄嗟の判断で魔法をかけようとするも、対象がとてつもない速さで動いているため捉えることができなかった。






そのまま銃弾は野薔薇のこめかみに命中し、彼女は横に倒れていく。





銃弾使いといえば、ついさっき気絶させた真依しかあり得ない。






自分の判断ミスで野薔薇がやられた？自分の選択は間違ってた？

そう考えたら止まらなくて。







『野薔薇、野薔薇…！！』







目の前に敵がいるというのに、最悪自分まで撃たれてしまうと言うのに。


木の影から飛び出して、野薔薇の体を介抱しに出ていってしまった。







．

．→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す