脱蛙化現象契約3【岩田剛典】

120 岩田sideーお悩み編ー ページ24

・









岩田｢･･････。｣



















ある日の収録前


微動だにせずボーッとスマホを眺める岩田剛典を発見






何かあったことは歴然ながら


先日糖分高めな惚気を聞かされ懲りていた為



今回は無視してやろう

と、6人は固く決意した








･･･のだが

















岩田｢･･････｣



















5分、10分と時が過ぎていく度

彼を見る回数が自然と増えていき



もうすぐで15分に差し掛かる頃

流石に見兼ねたメンバーが諦めて口を開いた



















山下｢岩ちゃん何かあったん？｣


岩田｢･･･｣


山下｢え？なに？｣



















恐る恐る聞いた健二郎に対し

横目で視線を寄越したかと思えば



無言で渡されたスマホ






13日(月)
岩田剛典今から帰るね

岩田剛典暖房つけっぱにしといて




14日(火)
岩田剛典今日春巻き食べたい




15日(水)
岩田剛典肉じゃが




16日(木)
岩田剛典てかさ。流石に永遠と未読は辛いんですけど



















山下｢おお｣



















パッと見ただけで分かる

明らかなるメッセージの比率に思わず声が漏れる



そして

唯一向こうから届いてる一件のメッセージといえば


















A読んでるよ


















絵文字も顔文字もスタンプもない


ただ。その一言のみ



















岩田｢誰なんすかね

未読でメッセージを読める機能を開発した人


あんなん絶対いらないじゃないですか

気づいてるなら返すでしょ。普通｣


山下｢まぁ否定はしんけどなぁ｣



















健二郎さんを困らせてるのは分かってる

俺だってこんな愚痴を本心で言ってるんじゃない



ただ彼女のあまりの対応に地味に傷ついて

ちょーーーっと棘モードになってるだけで



















岩田｢最近なんて既読がついただけマシって思うようになっちゃったんすよ？｣


山下｢･･･ほぇ｣



















世の中にはそう言うカップルもいるんだろうけど



まさかあんなにも女の子にキャーキャー騒がれ

王子だともてはやされてるあの岩ちゃんが




実はそんな仕打ちを受けていたとを知り言葉も出ない



















岩田｢俺が求めすぎなのかなぁ｣

121→←119

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す