脱蛙化現象契約【岩田剛典】

43 椎名sideー女子会編ー ページ45

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桜｢まぁとりあえず。復縁？おめでとう｣


『･･････どうも』



















別に付き合ってるわけではないんだけど



言葉には言い表しがたい複雑なものなのは

お互い承知済みのことなので敢えてのスルー


















桜｢色々しときながらあれだけど

正直、二度と会わないと思ってた｣


『うん。私も』


桜｢おいこら本人｣


『だってぇ』

















こう言ってはなんだけど


これが1年前とかだったら

私は間違いなく受け止めたりはしなかった




20歳という

世間の中の大人になったからこそ･･･


















『変化を恐れちゃダメだなって』

















自分自身を改めていかなきゃ

治るものも治らないのだと知った



















桜｢偉いね、A｣


『ほとんど岩ちゃんに頼りっぱだけどね』


桜｢受け入れ態勢になれたAが偉い｣


『そこ褒める？』


桜｢本音ですから｣


















どちらかと言えば


損な役回りの彼の方が立派な気がするけど


















『変わった芸能人だよね』


桜｢ねー｣


『物腰柔らかいし』


桜｢ねー｣


『すごく優しいし』


桜｢ねー｣






『･･･雑くない？』


桜｢そう？普通普通｣


















いや、どこが。


流石に今のはどこの誰が聞いても思うよ



















桜｢でも警戒心はちゃんともっときなね｣


『今更？(笑)』


桜｢今更もないでしょ｣


『かなぁ』


桜｢むしろあのAがここまで緩んでる方が違和感｣


『あんなに真っ直ぐ向き合われたらね』



















正直。私が彼にあげられるものはないし



リスクの可能性を考えた結果

逆に奪ってしまうことの方が多々あるはず





心配してくれる桜には悪いけど



それでも近くにいることを望んでくれた彼を


疑うなんて非道なこと出来そうもない



















『それに･･･、




･･･いや、なんでもない』


桜｢？｣



















人として惹かれてる。




なんてのは

流石に調子がよすぎるよね



















『さぁ今日は女子会！飲むぞー！』


桜｢て、もう飲みきってる･･･。｣


『朝飯前♡』


桜｢化け物｣



















プシュッといい音立てて空いた炭酸飲料


まだまだ朝は開けそうにない

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