脱蛙化現象契約【岩田剛典】

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＿＿＿ピーンポーン







適当に映画を流しながら



届いた焼き鳥を前に


｢さぁ食べよう｣

なんて手を合わせた矢先に聞こえてきたインターホン
















『･･･？宅配なんて頼んだっけ？』

















不思議に思いながら席を立ち

モニター越しにその姿を見れば



思わず驚嘆の声が漏れた


















『･･･えｯ』

















それはつい12時間前にも見たあの人の姿
















(なんで岩ちゃんがまたここに･･･？)


















疑問は積もる一方なものの

このまま放置するわけにもいかないので


一先ず通話ボタンを押す


















『な、何しに来たんですか？』


岩田｢あ、いてよかった〜！忘れ物を届けに来ました｣


『忘れ物？』


岩田｢そう。取り敢えずバレる前にあけてー｣



















バレる可能性があるのなら来ないでくれ


全力でそう言ってあげたかったけども

届けに来たということは非があるのは私の方




仕方なしにエントランスを開ければ

彼が中に入ってくるのが確認できた







エレベーターで上がってくるまでほんの1分


落ち着くことも出来ず

ソワソワと部屋をウロウロしていれば




再度玄関口のインターホンが鳴る


















『どうぞ』


岩田｢お邪魔しまーす｣


















扉を開いた先

安定のイケメンさんは屈託の無い笑顔をうかべ


普通に靴を脱ぎ始めた


















『え、入るんですか？』


岩田｢ﾆｺｯ｣


『わぁ返答ないやつ〜』

















家主を無視して進む彼を見送り

ふと、気づく







そういえば私焼き鳥だしっぱじゃね？






問題に気づいた頃には時すでに遅く
















(･･･やったわぁ)




岩田｢ご飯中だった？｣


『･･･まぁそんなところです』


















自宅で一人焼き鳥(しかも宅配)という

なんとも恥ずかしい姿を立て続けに晒してしまった

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