検索窓
今日:2 hit、昨日:22 hit、合計:38,439 hit

#27 ページ27

第27話 産みのと育ての親

重岡side

小瀧先生のハイカロリーな恋バナに疲れきってた頃。




智洋「しげ…。」




顔色が優れない神ちゃんが俺の元にやってきた。





重岡「どないしたん?」
智洋「…ロビンフッド。」
重岡「ん?」
智洋「マリアンヌと両想いやのに、結ばれへんかってん…」





ちょうどトイレから帰ってきた小瀧先生も、
暗すぎる神ちゃんの姿に驚きながらも…





小瀧「新しいお話読んだんやね?そっか。悲しかったなぁ。」
智洋「うん…しげぇぇぇ!」





溜まっていた涙を零しながら、俺の胸に飛び込んできた。





重岡「え?え?何で俺?」
智洋「おかぁぁぁさぁぁぁん!!!!」
小瀧「あらら。久しぶりやな、赤ちゃん返り。」




小瀧先生曰く、
情緒不安定になるとよくなっていたそうで…





小瀧「いつだったか、もう大人やろ!?ええ加減にしろ!って町長に怒られてから、ずっと我慢しててんな。それでも、感情が溢れてまう時は、先生ぇぇぇ!やったんやけどな。」





神ちゃんは思春期で多感なだけでも辛いはずやのに、
町長からのプレッシャーで心も壊れかけてたんやな。






智洋「しげぇ?」
重岡「ん?」
智洋「帰りたない。」






ごめん。
笑いそうになってもうた。
それ、彼女がデートで言う決めゼリフやで。







智洋「あかん?」

重岡「ええよ。よっしゃ、今日は俺がおかんになったる!」

智洋「初めからおかんやん。」

重岡「いや、だから…」

小瀧「でも、端から見たら親子っぽいですよ?」

智洋「先生も家族やで?」

重岡「あぁ、そっか。のんちゃん、おばあちゃんや!」

小瀧「うわ。一気に嫌になったわ!」

智洋「とりあえず、パパにLINEしとくな!」






神ちゃんは、乾ききってない涙の跡の上に、
猫ひげみたいな笑窪を作って笑っていた。

#28→←#26



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (48 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
103人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

るびぃ(プロフ) - 渡海さん» ありがとうございます!おとぎ話がベースとなるので、元ネタが面白かったので、あとは上手く書けるかこれからも頑張ります! (2021年9月10日 8時) (レス) id: a7df9901fc (このIDを非表示/違反報告)
渡海 - 初めまして。めちゃめちゃ面白いです。元ネタを知らないのですが、逆にワクワクします。お話も面白くて最高です!これからも楽しみにしております。 (2021年9月9日 18時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:るびぃ | 作成日時:2021年9月5日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。