それぞれの恋愛模様たち (ページ48)

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『私を彼女にして？』

丸山「え...」

『問答無用、拒否権なし。』

丸山「ええの...？」

『勝手にキスしたこと許さないから、私以外の女に指一本も触れないで。いやらしい目で見るのも嫌だ。』

我に返って俯くAちゃん。

『...あ、ごめんなさい...私、重いんです...』

悩み、もがくAちゃんが愛らしい。

丸山「やったら、俺をとことん愛して？最近、そういう事にご無沙汰過ぎて、重いとか軽いとか、もうわからへんねん。」

愛らしさに我慢できなくなって、
Aちゃんを抱きしめる。

『正気ですか？』

丸山「正気ならアカン？」

『アカン。ヤバい。激ヤバ。あたおかも良いところ。』

丸山「あたおか？」

『頭おかしいのこと。』

丸山「あたおか、かぁ。もちろんAちゃんもあたおかやろ？」

『私も！？』

丸山「セクハラ上司に惚れてるのは、充分あたおかやろ？」

あたおか呼ばわりに少々納得いかないようやけど、
Aちゃんは両手で俺の頬を包み、
２時間前みたいに触れるだけのキスをした。

『覚悟してよ。絶対離さないから。』

丸山「挑むところや。」

一度は道を間違えしまったけど、
俺は聖母から、赦しを与えられた。