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「お待たせしましたー!」




そんな話をしてる間に、念願のラーメンが運ばれてくる。



『わぁ〜、至福。絶対太る匂い。』

大倉「少しくらい太ってもええんやない?」

『無理無理。やっとここまで来たので、朝からまたジム通い頑張ります。』





お互いにデブ食いするから、
あっという間にどんぶりの底が見えていた。




『今日はご馳走さまでした。久し振りにラーメン食べられて、幸せです。』

大倉「そら良かった。俺もAさんに御礼出来てホッとしてる。」

『滅多に出来る事ではないですけど、主任が食べたい気分の時は、また誘ってください。』

大倉「そんなんしたらAさん、間違いなく太るわ。」

『えー!それは嫌ですー。あ。私、あっちなので失礼します。』

大倉「おう。今日はホンマにありがとうな。」

『お疲れ様です。』

大倉「また明日。」





律儀に頭を下げるAさんに、
無意識で手を振る俺がいた。






俺ってやつは、Aさんのなんやねん。






姿が見えなくなって、独りの俺。




ふと動画アプリで検索すれば、すぐに出てきた。







二人のアカボシ。





スマホに繋いだイヤフォンから聞こえてくる懐かしくて切ないメロディ。





確かに、昔流行ってたわ。




寂しさが、チクリと俺の胸を締め付けた。

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作者名:るびぃ | 作成日時:2020年11月30日 2時

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