おツボネさんの恋愛模様 (ページ19)

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第１４話ページ19

第14話悪友

大倉「あの安田って人、Aのこと好きやな。」

無事に商談が成立し、帰りの車の中で、
大倉は突拍子もないことを言い出した。

『へ？』

大倉「ずーっとAのこと見てた。あれもなかなかのゲテモノ好きやで。」

『だからジビエで例えるな(呆)』

この間のパナマゲイシャといい、
何かあるとすぐゲテモノ好きのAと茶化す。

と、いうのも過去に行った居酒屋のメニューにあった熊肉を興味津々で頼んで、
美味しくいただいた姿が大倉的には無理だったようで、今に至る。

『そうかもね。』

大倉「は？知ってて何もしとらんの？早く距離置いた方がええって。」

『あれ？断るテイ？』

大倉「は？まんざらやないの？」

『まだわかんない。』

大倉「...横山主任はもうええの？」

彼女とは、とっくに別れたと聞いて、ちょっとだけチャンス！と思った。

でも、横山主任が今の私をどう思っているかなんてわからない。

むしろ、男社会でたくましく生きる三十路の私と、
女子力の塊だった当時の彼女とは雲泥の差すぎる。

絶対、黒歴史の上書きをするだけ。

『無理だよ。今更。』

大倉「ふーん。」

『それより、行かないの？背脂チャッチャ系。』

大倉「もう向かってる。」

『さすがです。』