トラウマ ページ49
ウォノオッパから受け取ったマイク。
大きく息を吸った私は、「歌える！」そう感じていた。
でも、目を開けたと同時に相場等の様に蘇る視線。
期待を向けられみんなが私に注目をしている。
その瞬間にフラッシュバックするSUNNY。アイドルだったころの作り方辛い過去。
期待されて、結果を求められるあの感覚が蘇って気が付いた時には息を荒くしてマイクは床に落ちていた。
そっと肩を持たれ引き寄せられた私はすっぽりショヌオッパの胸の中におさまっていて、申し訳なくなった。優しく頭を撫でてくれるショヌオッパ。
その手が優しくて、
SN「ありがとう」
余計に申し訳なくなった。
ゆっくり顔を上げて、みんなに「ごめん」と言い、前を向けば、チャンギュンと目が合った。
チャンギュンの目は、SUNNYの目だった。
IM「…ヌナ。」
「チャンギュナ…ごめん…、ごめんね」
IM「…なんで謝るんですか」
「だって…」
IM「…ヌナ、僕は期待してませんよ」
その言葉に驚いたのは私だけじゃなかったみたいで、ウォノオッパも他のみんなもチャンギュナの顔をみた。
チャンギュナはちょっとうつむきながらも、ボソボソと話し始めた。
IM「…歌は、ヌナが歌いたいときに歌ってください。頑張って無理に歌わないでください。僕は…SUNNYはヌナの負担が一番の負担です。」
そう話すチャンギュナはどこか照れている気もして、
「・・・」
うれしかった。
IM「…帰りましょう。ヌナ、ご飯作ってください。お腹すきました。」
「え・・・」
MN「そうだね！早めに切り上げて宿舎でご飯食べよう！！」
HW「スンユニヒョン呼んで迎えに来てもらお」
KH「やー、ヒョンウォナ。お前人使い荒いぞ」
HW「いや、そんなことなくね？」
KH「この前、出前頼ませてました。知ってます。」
HW「それは！・・・いや、いいや。うるさいから。」
空気を悪いままにしないで変えてくれるみんな。
ミニョクオッパはもうタクシーを呼んでいた。
ショヌオッパの横にただ座ってそんなみんなを見ていると、ジュホナが隣に来て「ありがとう」なんて言って笑った。
MN「みうぉる！チゲ食べたい！作ってね！」
SN「ミニョガ、チゲはこの前キヒョナが作ってただろ？」
MN「あれ失敗作じゃん。あんまおいしくなかった」
KH「おい」
SN「…たしかに」
KH「ヒョン？！」
WN「海鮮がいいな」
KH「は？！いじめ？！」
「…みんな、ありがとう」
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作者名：キヒョソ。 | 作成日時：2018年7月8日 19時
